林桂選

2010年6月22日上毛新聞掲載


お母さんぼくのカブトをじまんする
前橋山王小5年 広田大すけ
【評】カブトはカブトムシのことでしょう。「ぼくのカブト」に、お母さんのではなく、自分のだという主張があります。
あずま一げかたくりにまじってさいている
長野原一小5年 斉藤 郁恵
【評】土屋文明の短歌に「にんじんは明日蒔けばよし帰らむよ東一華の花も閉ざしぬ」があります。美しい山野草です。
墓参り思い出残るひみつ基地
伊勢崎殖蓮小6年 斉藤 萌加
【評】墓地を秘密基地にして遊んでいたのでしょう。どこでも遊び場になった幼い日。墓参りをして思い出します。
サイダーが私ののどにはりをさす
伊勢崎殖蓮小6年 木島 有喜
【評】炭酸がのどではじける感じを「のどにはりをさす」で表現しました。痛いほどに強くはじけているのです。
うちの犬ひなたぼっこでけがぬける
草津小6年 加藤見嘉子
【評】毛が抜け替わる時期の犬。日なたぼっこで暖まりながらの毎日。「季節」の微妙な変化の発見になっています。
走るたびけしきが違う春の山
中之条中1年 田村 芽育(めい)
【評】毎日表情を変えてゆく春の山。部活のランニングでしょうか。山の変化を確かめ、楽しみながら走っています。
うちの鳥くびのところがいいにおい
前橋南橘中3年 高橋 瑞穂
【評】「くびのところがいいにおい」はよい発見。ただ「うちの鳥」が、具体的な鳥の名前だともっとよく分かります。
大仏に似た雲今日はどこにいる
中之条中3年 野口 朱華(あやか)
【評】「大仏に似た雲」は入道雲でしょう。この雲の比喩(ひゆ)は、奈良旅行でヒントを得たのかもしれませんね。おもしろい。
春の風妹の朝をよんでるよ
前橋大胡小5年 塩月 さわ
大けやき風が通るたびおどってる
前橋大胡小5年 木村ゆきの
大けやき葉がこくなって夏になる
前橋大胡小5年 女屋大すけ
ブランコに乗れば雨は分からない
前橋大胡小5年 駒 あかね
パパの声電話の中ではかっこつけ
前橋山王小5年 樺沢 紅里(あかり)
みんながねかたくりのはいく作ってた
長野原一小5年 樋田 優音(ゆうと)
十円のガムだけ買いに立川屋
前橋大胡小6年 前原 雅哉
ピアノひく姉の姿は保育士だ
前橋大胡小6年 金井 那樹(ともき)
初夏の風ぼくらになにかを言っている
前橋桂萱小6年 角田 奏人
父の日はとおくにいたっていっしょだよ
高崎金古南小6年 大塚きらら
小学校最後の夏がやってきた
高崎馬庭小6年 設楽 由衣
墓参りじいちゃん命日夏の雨
伊勢崎殖蓮小6年 川田 優花
春の風桜吹雪の遊歩道
伊勢崎殖蓮小6年 堀田 悠斗
きもだめし泣いて帰る夏の風
伊勢崎殖蓮小6年 小保方将司(まさし)
夏休み海水浴で光る海
伊勢崎殖蓮小6年 小野里彩水(あみ)
まい落ちて花いかだへと変化する
藤岡美土里小6年 高橋 菜々
もう会えない友人の後ちょうが追う
高崎中尾中1年 阿久沢実紗
遠足の途中で見つけた桜草
高崎中尾中1年 松浦 早希
土筆だないろんな場所に笑顔来る
高崎中尾中1年 成瀬  圭
山の道感じてごらん夏の風
高崎中尾中1年 吉岡 彩佳
五月晴野外炊事で苦戦する
高崎中尾中1年 唐木沢友輝
火の神がひのこといっしょにまい上がる
渋川赤城南中1年 津久井大晟
キャンプファイヤー天までこがせゆらゆらと
渋川赤城南中1年 都丸  朔
榛名山若草光りきりがでる
渋川赤城南中1年 木暮 七海
夏祭り空に光の花畑
渋川赤城北中2年 石田 実来
南風の貴公子知らせる夏の音
渋川赤城北中2年 大畠 隆晶
あじさいの中でよりあう仲間かな
渋川金島中2年 佐藤 宏信
頂上で目標さけんだ榛名登山
みどり東中2年 平石 風歩
新緑の色増すごとの明るさよ
吉岡中2年 山ノ内亜美
部屋にまで緑の葉っぱ映ってる
中之条中3年 中沢 萌花
たけのこを掘る父の顔生き生きと
中之条中3年 山田 義樹