| 鈴木伸一選 |
2010年6月29日上毛新聞掲載
| 月曜日荷物が重い梅雨の時期 | |
| 前橋大胡小5年 川本 りな | |
| 【評】月曜は学校へ持って行く荷物が多くて大変。雨の日はなおさらでしょうが、俳句に書けば少しは気も晴れるかな。 | |
| 友達とキラキラ遊ぶ夏休み | |
| 前橋天神小6年 茂木 綾乃 | |
| 【評】茂木さんたちの元気さがあふれ出て、キラキラ輝いている感じ。せっかくの夏休みだもの、思いきり遊びましょう。 | |
| 八幡宮新緑の中うかんでる | |
| 前橋広瀬小6年 間々田ひな | |
| 【評】鎌倉の鶴岡八幡宮でしょう。石段の上の本宮が、新緑の中に浮かんでいるようなのです。なるほど、と思います。 | |
| 大仏を見上げて青し春の空 | |
| 前橋桃井小6年 深津 萌花 | |
| 【評】鎌倉大仏の頭上に広がる春の青空を発見したのがよかった。修学旅行の俳句として、たいへんよく書けています。 | |
| ふじだなの間にさしこむ光の矢 | |
| 前橋桃木小6年 藤原 由弥 | |
| 【評】藤棚のすき間から差した何本もの日の光が、ぱっと目に浮かんできます。美しく、ちょっと神秘的でもある情景。 | |
| さくらの木たくさん笑顔つまってる | |
| 伊勢崎あずま南小6年 石関 樹弥(たつや) | |
| 【評】桜の花を見ている人々のたくさんの笑顔を、桜の木もまた見ているのです。そっと、やさしい笑顔を浮かべて…。 ※伊勢崎あずま南小の作品は、小林久人先生に指導していただいたものです。 | |
| 休みの日海に出かける夏帽子 | |
| 渋川長尾小6年 小菅 千晴 | |
| 【評】夏帽子を描くことで、帽子をかぶった人(作者でしょう)の弾んだ気持ちまで、自然と伝えられているのがいい。 | |
| 風の音糺の森に響き合う | |
| 前橋春日中3年 萩原 瑞希 | |
| 【評】京都下鴨神社の糺(ただす)の森は、本当に清浄な空間。修学旅行のあわただしさを感じさせない、実に落ち着いた句です。 | |
| 君の影少し大きく見える夏 | |
| 中之条中3年 畔上みゆき | |
| 【評】「君」が異性ならば、影が少し大きく見えるというところに、初々しい恋の思いを感じ取ることができそうです。 | |
| バラ園で写真をとって顔半分 | |
| 前橋山王小5年 諸岡 里南(りな) | |
| ツバメの巣通学路には三つある | |
| 前橋大胡小5年 大原 京子 | |
| 帰り道妹のにもつたまにもつ | |
| 前橋大胡小5年 千葉 南 | |
| ばあちゃんと散歩してるとつゆの風 | |
| 前橋大胡小5年 吉原 瑞季 | |
| 春が来たペットショップにハムスター | |
| 前橋岩神小6年 鳥山 慶造 | |
| 大仏に空の夕焼け照らされて | |
| 前橋中央小6年 小宅 友理 | |
| *前橋中央小の作品は、和地孝之先生に指導していただいたものです。 | |
| あじさいが雪舟のすみ絵に出てきそう | |
| 前橋駒形小6年 高橋 瑠晴(りゅうせい) | |
| 坂道で汗が流れる銭洗い | |
| 前橋広瀬小6年 斎藤 香織 | |
| 夢の中月見下ろした月下美人 | |
| 前橋桃木小6年 新井麻悠子 | |
| ひめりんご夏の光で赤くなる | |
| 前橋桃木小6年 奈良 彩花 | |
| 千枚のはっぱの色は千とおり | |
| 前橋桃木小6年 平沢 祐希 | |
| お日様の色をもらったひまわり畑 | |
| 前橋桂萱小6年 完戸帆乃果 | |
| 五月雨をものともしない由比ガ浜 | |
| 前橋元総社南小6年 平野 研輔 | |
| 夏が来て木が待っている風の道 | |
| 前橋大胡東小6年 大室 慶将 | |
| 新緑の光を浴びてひとねむり | |
| 伊勢崎北二小6年 山口 光 | |
| 草むらにみんなの笑顔光る風 | |
| 伊勢崎あずま南小6年 伊藤 俊介 | |
| すっぱさもうれしい庭の初いちご | |
| 高崎高松中1年 荒木 友弘 | |
| 妹が夕焼空にみとれてる | |
| 高崎中尾中1年 長谷川大輔 | |
| 竹やぶがサワサワ鳴って夏来たか | |
| 渋川小野上中1年 穴沢 佳子(かこ) | |
| 俳句書きつい見てしまう梅雨の空 | |
| 渋川小野上中3年 小野 秀哲(ひであき) | |
| 教室の地球儀に映る曇り空 | |
| 渋川小野上中3年 宮 康太 | |
| 風に乗りアニョンハセヨと夏が来た | |
| 中之条中3年 斉藤 有希 | |
| 引退をまぢかに感じるかき氷 | |
| 中之条中3年 山口 怜子 | |
| 【総評】「氷雨(ひさめ)」という季語があります。一見、季節は冬のような感じがしますが、実は雷雨のときなどに多い「雹(ひょう」の別の呼び名で、夏の季語です。また、「竹の秋」というのは春の季語で、「竹の春」は秋の季語となっています。竹は春先に葉が黄ばみ始めるのですがそれが多くの草木が紅葉する秋の状態のようだというので、「竹の秋」。逆に秋になると若竹、親竹ともに青々としてくるので、「竹の春」と呼ぶわけです。なんだか頭がこんがらがってしまいそうで、季語って難しいなあ、と思ってしまう人がいるかもしれません。ですが、大人でも分からないような、こうした季語の意味や由来を知っているというのは、ちょっと得した気分になりませんか?「歳時記」を開くと、ほかにもたくさんお面白い季語を見つけることができます。みなさんには、旺盛な好奇心をもって、楽しみながら季語の知識を増やしていってほしいと思います。 | |