鈴木伸一選

2010年8月10日上毛新聞掲載


蝉がなく空が赤いと知らせてる
渋川青翠高2年 斉藤 結衣
【評】夕方、雨が通り過ぎた後などに、空が驚くほど赤く染まることがあります。セミの声も格別、印象的に響きます。
たなばたはブルトレみたいにほしのうみ
前橋高等養護伊勢崎分校1年 森 勝登
パソコンのトップ画面はいつも海
高商大附高3年 今井  新

【総評】梅雨が明けてからだいぶ日にちが過ぎましたが、梅雨のさ中には、たとえば「梅雨の日は外で遊べずつまらない」といったような俳句が、たくさん投稿されてきたものでした。たしかに、これは多くのジュニアのみなさんがいだく、たいへん素直な思いと言えるでしょう。私自身も、雨の日は退屈だなあ、と感じることがありますが、しかし、本当に雨の日はつまらないだけなのでしょうか。もしかしたら、雨の日ならではの楽しさというものがあるのではないでしょうか。そのことに、私たちは気づいていないのかもしれない、とふと思ったりもします。外で遊べないのなら、逆に家の中や校舎の中にいるからこそ味わえる楽しさを探してみる。こんなふうに、ほんの少し発想を転換してみるだけで、平凡な日常もずいぶん違って見えてくることでしょう。それが、みなさんの俳句づくりにも役立つことは、あらためて言うまでもありません。