鈴木伸一選

2010年8月24日上毛新聞掲載


空翔ける花火に寄せる夏心
前橋高等養護伊勢崎分校1年 石塚 勇希
涼しさに心残りな夏合宿
中央中等学校5年 諸田  遥

【総評】今回は俳句の歴史について、少しお話ししてみましょう。「俳句」という言葉は、今からおよそ100年ちょっと前、正岡子規(まさおかしき・1867〜1902年)を中心としたグループによって使われるようになりました。それ以前の江戸時代には「俳諧(はいかい)」という名前で呼ばれていた、この古くからの詩のかたちを、明治維新で生まれ変わった日本にふさわしい新しい詩としてよみがえらせようと考え、子規は「俳句」という名前をつけたのです。そして、新しい詩を作るための方法として、「写生(しゃせい)」ということを唱えました。「写生」とは、自然や人間のありのままの姿を印象あざやかに写し取り、表現することです。こうした子規のこころみを、「俳句革新(かくしん)」と言います。子規は病気のため、わずか35歳という若さで亡くなってしまいましたが、そのこころみは多くの人たちに受け継がれ、俳句に対するさまざまな考え方を生み出しながら、こんにちまで影響を与えています。みなさんも、機会があったら子規の俳句や文章などを読んでみてください。