鈴木伸一選

2010年9月21日上毛新聞掲載


川の音すずしい風を呼んでいる
前橋敷島小6年 新井 なな
【評】小川のせせらぎでしょうか。その清らかな音に聞き入っていると、心の中にまで涼しい風が吹いてくるようです。
おし花を思いといっしょにつつみこむ
前橋大胡小6年 荻原菜々美
【評】荻原さんが心をこめて押し花を作っていることが、よく伝わってきます。押し花の色は、荻原さんの心の色です。
夏休みしっぽつかんでもどしたい
渋川長尾小6年 星野 詩織
【評】夏休みが終わったあとで、やり残したことがあれこれと思われるんですよね。ほんと、時間を戻したくなります。
爽やかな風との時間通学路
高崎中尾中1年 竹渕 優衣
【評】通学の間だから、そう長い時間ではありませんが、作者には、さわやかな風と語り合う至福のときなのでしょう。
朝の空どこか悲しいひつじ雲
渋川小野上中2年 角田 拓哉
【評】作者の心の中にあるとらえどころのない悲しみが、空に浮かんだ羊雲に投影され、青春性豊かな句となりました。
入試への不安で満ちた缶ジュース
中之条中3年 小池 悠介
【評】入試への不安を描いた句は過去にも見ましたが、「缶ジュース」を介して表現したというのは記憶にありません。
田植えした苗が小さく前へならえ
前橋敷島小5年 北條  桃
あさがおがパカッと開いた夏の朝
高崎宮沢小6年 清水 一成
この夏はエコにちょう戦してみたよ
高崎馬庭小6年 関口 真帆
赤レンガ夏空ついて立っている
下仁田小6年 新井 沙輝(さき)
せみの声けやきのねっこどっしりと
下仁田小6年 土谷 朋世
秋の空小鳥が飛ぶと風が来る
高崎中尾中1年 福島 怜奈
荒船の涼しい風が今も吹く
下仁田中1年 永井隆太郎
夏休みふと思い出す君の顔
みどり東中2年 大塚 朋美
夏終わりほんとにほんとに受験生
渋川赤城北中3年 角田みなみ
夏がすぎテニスコートを見てる僕
渋川小野上中3年 小野 凌(しのぐ)
長月の夜空に泳ぐ星座たち
中之条中3年 唐沢 萌子
帰り道最後に映った僕の影
中之条中3年 関  直人
夕焼に負けず輝く赤レンガ
下仁田中3年 渡辺 美咲