鈴木伸一選

2010年11月23日上毛新聞掲載


北風が走る私のかべになる
前橋月田小5年 小須賀理恵
【評】持久走の練習でしょうか。つめたい北風が行く手をはばむ壁のようだというところに、すごく実感がありますね。
くすの木が上から目線でぼくをみる
前橋月田小5年 星野 彰吾
【評】校庭にそびえるクスノキ。「上から目線」がいやな感じではなく、むしろユーモラスに表現されている点がいい。
大仏をながめていたら虫の声
榛東南小6年 岩崎 幹央(みきお)
【評】鎌倉大仏の巨体を詠んだ句は多いですが、岩崎君は、そこに小さな虫の命を重ねて描きました。それがよかった。
帰り花私と同じさみしさを
高崎中尾中1年 上和田愛香
【評】ひっそりと咲いた帰り花に、作者は内面の孤独を投影したのです。それは、ある種の癒やしでもあるのでしょう。
冷凍庫アイスがひっそり残ってる
渋川赤城北中2年 岩崎 貴之
【評】アイスクリームは夏の季語ですが、ここに描かれているのは、秋から冬の季節感。なかなか手の込んだ表現です。
秋の星ねこもじっくりながめてる
前橋大胡小5年 吉田 朱里(あかり)
昼休み風といっしょに走りだす
前橋大胡小5年 吉原 瑞季
秋の風じゃまな雨雲追いはらう
前橋月田小5年 鈴木 智大
秋の空泣いてもかわいいおとうとよ
高崎矢中小5年 大塚 皓貴(こうき)
秋の日をさえぎるかげはけやきの手
前橋大胡小6年 三浦 健人
持久走けやきを見るとげんき出る
前橋大胡小6年 三好 仁美
北風がブランコのってあそんでる
前橋月田小6年 石田 秀佳
かくれんぼもみじのしたでみーつけた
高崎矢中小6年 吉沢 瑞輝
妹がうつらうつらと七五三
高崎中尾中1年 宮田 賢優
一ページ読み終わるごとに虫が鳴く
高崎中尾中1年 矢島周一郎
ポストには秋の手紙が届いてる
中之条中1年 関  友斗
耳元で風がささやく夜寒かな
前橋七中2年 栗原 有加
筆ペンで俳句を書いてる秋の夜
渋川赤城北中2年 角田 雄太
青空へコスモス光る井野川沿い
高崎高南中3年 佐藤  航
日が沈む水平線に渡り鳥
太田木崎中3年 栗田 真吾
木の下を走りぬけるとゆず香る
渋川小野上中3年 小野 琢郎
夏の空もう届かない忘れ物
中之条中3年 遠藤 史也
友達の横顔秋の影がさす
中之条中3年 小渕 玲奈
彼岸花見かけた今日は早歩き
渋神流中里中3年 新井 里菜