林桂選

2011年5月12日上毛新聞掲載


じしん後のももの木川へ犬連れて
前橋大胡小5年 駒 あかね
【評】桃の木川のようすはいつもと変わっていなかったことでしょう。でも、大きな地震の後では違って見えます。
空からの懐中電灯春の月
前橋山王小5年 栗原 正明
【評】「春の月」を懐中電灯に見立てました。停電中の経験が、春の月の見方を変えたのかもしれません。
夜の空桜散り出す星の風
前橋下川渕小5年 角田  愛
【評】「星の風」がいい。どこから吹いてくるともしれない風に散る夜桜。まるで星から吹いてきた風のようです。
優しい風 桜が吹かしているんだね
前橋桃川小5年 斎藤 優維
【評】桜を吹く微風。どこかから吹いてくるのでなく、桜が起こしているように感じられるのです。これも美しい世界。
ひらひらと散っても集まる花筏
高崎金古南小6年 古屋 優輝
【評】一度は散ってバラバラになった花びらが、花筏(いかだ)になって集合。作者は、仲の良い世界を花びらに見ています。
春風も揺れた気がした地震かな
中之条中1年 佐藤 優佳
【評】地面のみならず、春風まで揺らしているように感じられたのです。大きな地震は揺れないものまで揺らします。
小町忌や寝ぐせのひどさにあきれたり
前橋七中2年 栗原 有加
【評】旧暦三月十八日を小野小町の忌日としています。美人の忌日に寝癖のついた髪の毛。ユーモラスな自己表現です。
卒業式別れの歌は桜のしおり
前橋荒牧小5年 村上はなの
冬がさり心はずむよマーチング
前橋荒牧小5年 樋口 慶太
うしろ二重テストでなぜか飛べちゃった
前橋大胡小5年 吉井 柊平
春風が「ねえ遊んでよ」と体当たり
前橋大胡小5年 吉田 朱里
おじいちゃんのみそおにぎりはこたつでね
前橋山王小5年 沢田  燎
眠いのに俳句が出来る春の夜
前橋山王小5年 栗原 正明
道明寺に春をかんじたそ母の喜寿
前橋桃井小5年 高木 絹未
春が来て教室のまど光さす
高崎城山小5年 太田 彩翔
紅茶にはマーマレードの夕焼けだ
前橋月田小6年 長瀬小杜子
春の星カーテンしめてまた明日
長野原一小6年 市村 桃子
春の香へペダルが僕を連れていく
高崎中尾中1年 宮田 賢優
みかん三つお手玉にして怒られる
吉岡中1年 後藤 愛里
寒明けに雲を残さぬ虚空かな
渋川赤城北中2年 大畠 隆晶
停電に見えてくるもの星空よ
渋川赤城北中2年 大畠 稜平
入学式あの子らまるで桜の芽
渋川金島中2年 西山 千晴
あのひとにもらふみかんの甘さかな
吉岡中2年 中村 麻優
青空にとどけ私のしゃぼん玉
渋川赤城北中3年 狩野 静香
                (学校・学年は投稿時のものです)