鈴木伸一選

2011年6月16日上毛新聞掲載


雨過ぎて山近づきし梅雨来たる
渋川女子高1年 塩谷 弥生

【総評】先日、ある新聞に小学5年生から中学3年生までを対象にした「学校で世話をしたい生き物は?」というアンケートの結果が出ていました。1位はイヌで、以下、ハムスター、ウサギ、ネコと続きますが、5位に「生き物の世話はしたくない」という意見が入っているのが気になりました。計算すると、回答したみなさんの6人に1人が、こう思っていることになります。「面倒だ」とか、理由はいろいろあるでしょうが、もしみなさんの中で「いのちに対する感覚」が希薄になっている傾向があるとしたら、ちょっと心配だな、と思うのです。
 生き物を飼うというのは、その生き物の「いのち」を見届けるということです。生き物はエサを食べ、うんちやおしっこをします。みなさんは、その後始末をしなければなりません。そして場合によっては、飼っていた生き物が死んでしまうこともあります。つらく悲しいことですが、しかし、それも大事な体験なのです。
 あと1カ月あまりで、いよいよ夏休みになります。震災や原発事故などの影響で、今年の夏休みはいつもと少し違ったものになるかもしれません。それでもみなさんにはできるだけ多くの「いのち」に触れ、「いのち」の大切さを学んでほしいと思います。そうした体験は、俳句を作る上でもたいへん大事です。