林桂選

2011年7月7日上毛新聞掲載


体育の一年生の声五月晴れ
伊勢崎赤堀小5年 中原 周哉
【評】学校にもなれ、元気に体育の授業を受けている1年生の大きな声が聞こえています。「五月晴れ」が巧みです。
川の音家に着いても耳の中
前橋山王小5年 代田 将弘
【評】一日川音を聞き続けたのでしょう。川遊びか釣りかラフティングか。耳に残る川音が一日を呼び覚まします。
お湯がないはだかのままでどうしよう
前橋荒牧小5年 赤田 拓磨
【評】湯舟にお湯があると思いこんで入ろうとして、気がついた失敗。もう一度服をきてお湯をはるしかありません。
鳩サブレーずっとかかえた小町通
片品小6年 小林日向子
【評】修学旅行のお土産を早々と買って、持ち歩くことになったのです。でも作者の気持ちが分かりほのぼのします。
夕ごはんにおいをかいで腹がへる
甘楽福島小6年 小金沢彩花
【評】夕ご飯の匂いを嗅ぐことで、お腹(なか)が空いていることに気がつきます。誰もが一度は経験していることでしょう。
新緑の緑がゆっくり走ってる
渋川金島中3年 大河原基生
【評】どうやらマラソンを詠んでいるようです。走っている作者に、緑の樹木が走り去ってゆくように感じられます。
降りしきる雨の中ゆく京都かな
安中松井田東中3年 茂木 麻央
【評】雨に降られた京都の修学旅行。でも「京都かな」の結句には、それはそれで趣があったことが感じられます。
水たまりさくらの花びら絵を書くよ
前橋山王小5年 原島 颯汰
青嵐モビール金魚フォークダンス
前橋山王小5年 栗原 正明
辞書の中字の集会が開かれた
前橋山王小5年 新井 寧々
水たまり自分の顔がくずれてる
前橋新田小5年 川島 有乃
夏の月ヘチマの種から芽がでたよ
伊勢崎赤堀小5年 園部 惠太
梅雨ぐもり百人一首まけつづけ
伊勢崎赤堀小5年 朝倉 悠太
風かおるみんな笑顔すてきだな
伊勢崎赤堀東小5年 清水黎緒渚
夏になりざわざわと風と木の大合唱
伊勢崎あずま南小5年 葉山 碧海(あみ)
アマガエル二色空木が大好きだ
熊谷妻沼南小5年 江原 拓夫
朝早い修学旅行春の風
前橋大胡小6年 田中 清玄
春いぶきかまくら通りを光らせる
前橋桂萱小6年 網中 結仁
ボッカさん見上げるほどの大荷物
前橋白川小6年 太田 琉聖(りゅうせい)
至仏山雪を大事に持っている
前橋白川小6年 櫻井 隆賀
通学路猫がいること内緒だよ
伊勢崎赤堀東小6年 高島 明莉
そよ風がアガパンサスをつつみこむ
伊勢崎赤堀東小6年 越塚 早紀
草木ゆれ草笛どこかで聞こえてる
渋川金島中1年 松村 朱莉
金閣寺落ちる水滴金色だ
安中松井田東中3年 小此木沙羅
新緑や寺に流れる京の風
みなかみ水上中3年 大港健太郎
苦しさに意味があるから走る朝
みなかみ水上中3年 田村 来未(くるみ)