林桂選

2011年9月1日上毛新聞掲載


大けやき土曜日風と遊んでる
前橋大胡小5年 佐藤 優衣
【評】生徒が校庭にいない土曜日の大ケヤキの遊び相手は、木の葉を揺らす風。でもちょっぴり淋しそうに見えます。
金管の練習終わる夏の空
伊勢崎赤堀小5年 八木 郁海
【評】鼓笛の金管楽器担当なのでしょう。夏休みも練習に通います。練習が終わると、夏空は気持ちよく輝いています。
青嵐風一面の青空だ
伊勢崎北小5年 見田村ゆあ
【評】「の」は選者が補いましたが、「風一面の青空」の表現力に感服。青空一面を覆う風。まさに青嵐の広がりです。
長谷観音ぼうしをぬいで五十円
前橋桃瀬小6年 佐藤 遥香
【評】限られた旅行のお小遣いの中で五十円は大奮発。帽子を脱いでのお参りと合わせて、真剣な姿勢がいいですね。
夏の昼つばめの巣がねこわれてる
伊勢崎赤堀東小6年 小野 愛斗
【評】ツバメはもう巣立っているのでしょう。ツバメの親子の姿が消えて、役割を終えた巣は、壊れ始めているのです。
登校班熊すず鳴らしてごあいさつ
長野原一小6年 篠原柚里奈
【評】熊除けの鈴をランドセルにつけているのでしょう。朝のあいさつのお辞儀のときに鳴るのです。視点がいい句。
軒下の猫が出られぬ雨の柵(さく)
渋川赤城北中2年 須田 涼斗
【評】軒場に降る雨を柵に見立てました。雨に降り込められた猫は、雨の柵に入れられたように見えるというのです。
夜になり花火のにおい服につく
東吾妻太田中3年 広瀬 瑞穂
【評】この句の花火は手花火でしょう。花火遊びをした名残が、服の匂いとして残っているのです。視点のいい句。
水泳できらきら光る水しぶき
前橋荒牧小5年 福島 由乃
あじさいがアフロ頭で涼んでる
前橋山王小5年 栗原 正明
色は時間を左右する 夏の青は時間が止まる
前橋桃川小5年 斉藤 優維
忘れ物してるとやだな夏の風
伊勢崎赤堀小5年 八木 郁海
見つかった古いけしごむ風かおる
伊勢崎赤堀小5年 八木 郁海
夏の浜マリンシューズに砂入る
伊勢崎赤堀小5年 相場  萌
夏の雲学校になめくじがいたよ
伊勢崎赤堀小5年 橋爪  元
花ふぶききれいだけれど風がある
伊勢崎北小5年 菅 真由香
花ふぶききれいな日から新学期
伊勢崎北小5年 深沢 ねね
海の日に草津の湯畑鼻つまむ
前橋下川淵小6年 茂木  碧
弁天窟子どもの神様いっぱいだ
前橋桃瀬小6年 斎藤  舞
クヌギの木樹液のにおいが感じるよ
伊勢崎赤堀東小6年 森本 武博
酷暑の日ガリガリ君を食べまくる
伊勢崎坂東小6年 深町 茉央
太陽が私を照らす夏休み
片品小6年 星野 朱音
虹の下くぐりたいけど遠ざかる
長野原一小6年 斉藤 郁恵
息吹けば雲が動いた青い空
渋川赤城北中2年 田子 怜奈
灰色の雲見て笑うかたつむり
前橋東中3年 西上亮太郎
五月雨に濡れて向かうは興福寺
前橋南橘中3年 福島 正騎
新緑が京都の街を輝かせる
前橋南橘中3年 原  朝香
京都駅班とはぐれて体涼し
前橋南橘中3年 伊井 幸子
冷やしあめあじさい見ながら飲みほした
前橋南橘中3年 野田向日葵
初夏の日の古都の情景みにゆかん
前橋南橘中3年 宮崎  恵
涼風が吹きわたっている春日大社
前橋南橘中3年 坂野 光一
坂道で青葉にかくれて一休み
前橋南橘中3年 斉藤 直人
たまねぎと鉛筆・消しゴム大嫌い
東吾妻太田中3年 大塚 綾乃
夕焼けで私のとなりあるく影
東吾妻太田中3年 金子 優香