鈴木伸一選

2011年11月3日上毛新聞掲載


秋風をつめたく感じる朝の庭
前橋荒牧小5年 入沢 航平
【評】朝の庭に出ると、ひんやりとした風が肌をなでてゆきます。「秋深し」という思いを実感するのは、こんなとき。
秋風をおいこすほどに徒競走
高崎片岡小5年 堀口 愛未
【評】吹き抜けてゆく秋風を追い越すほどの勢いで走る堀口さん。全力で走れば、たしかにそんな感じがするでしょう。
テスト終りおへそから空気ぬけちゃった
前橋嶺小6年 田中 茄奈(なな)
【評】テスト中の緊張が、終わると同時に一気に抜けてしまったのです。それをユーモラスに、実感豊かに描きました。
あきがきたひともきのみもあきごころ
高崎中川小6年 大塚ほのか
【評】「あきごころ」とは、どんな気持ちを表現したものでしょうか。ちょっとさびしくて、物思いにふける感じかな。
ベランダに出ると秋風吹いている
伊勢崎赤堀東小6年 新山恵瑠菜
【評】ベランダに出れば、確かに秋風を感じるでしょう。当たり前のように見えますが、実は豊かな実感のある句です。
校庭を走れば出会う秋の風
渋川赤城北中2年 石田 玄太
【評】秋風のさわやかさや心地よさは、走ることによって、あらためて実感されるというのです。走ることで得た発見。
赤トンボ思い出の数だけ飛んでいる
東吾妻太田中2年 林  暁美
【評】飛んでいる赤トンボは、決して少ない数ではないでしょう。私たちの人生には、いろんな思い出が付き物ですから。
くりごはんたいてるときもいいにおい
前橋荒牧小5年 井上 実紅
お父さんも職場で見たかないわし雲
前橋大胡小5年 杉浦 日南
秋の空青空だけどさびしそう
前橋月田小5年 松村 和起
赤とんぼいつもちかくにとんでいる
中之条名久田小5年 唐沢ひなの
秋風の運動会がはじまるよ
前橋永明小6年 萩原 さや
自動車が光り輝く秋の夜
前橋五中1年 福田 智佳
木枯らしの音も届かず地下の店
渋川赤城北中2年 角田  慎
流れ星願いの重さで落ちていく
吉岡中2年 滝沢  樹
秋風を背中にせおって登下校
東吾妻太田中2年 中沢  雅
息を吹き天球曇らす寒い朝
渋川赤城北中3年 青木 孝文