鈴木伸一選

2011年11月17日上毛新聞掲載


秋の空静まりかえって冬まねく
前橋勝山小5年 柳沢 優名
【評】音もなく広がる晩秋の空。おそらく、青く晴れ渡っているのでしょう。そんな中、少しずつ冬が近づいてきます。
せっけんの泡がやさしい秋の夜
前橋桃川小5年 斉藤 優維
【評】秋という季節ならではのやさしいふんいきが、よく伝わってきます。俳句は、こういうさりげなさも大切です。
ばあちゃんと風をつれてお散歩だ
前橋大胡小6年 吉原 瑞季
【評】「風をつれて」という表現がいいですね。ちょっと難しい言い方ですが、すごく颯爽(さっそう)とした俳句だと思います。
秋の空ピーターパンも飛んでいる
榛東南小6年 折原 成実
【評】遊園地かもしれませんが、一方で、あくまでも折原さんの想像であると読むこともできます。どちらでしょう?
風の中街道沿いの枯草よ
渋川赤城北中3年 岩崎 貴之
【評】「か」の頭韻が独特のリズムを生み、効果を挙げています。「街道」という言葉のもたらす歴史的情趣もいい。
けむりくさい秋の香りの洗たく物
東吾妻太田中3年 井村 佳歩
【評】農村では稲刈りの後に、稲わらなどを燃やします。洗たく物についた煙のにおいが、秋の深まりを実感させます。
栗たべて宿題すればすぐおわる
前橋山王小5年 石井 花菜
秋の池橋の下だけコイがいる
前橋山王小5年 栗原 正明
くもりの日白黒写真のようにくらい
前橋山王小5年 福田 真優
こげを見てさんまの色は秋の色
前橋大胡小5年 栗原 栞里
朝を行く北風ふいて風の味
前橋大胡東小5年 町田  希
秋空に新ユニフォーム光ってる
前橋下川淵小6年 渋谷 亜樹
秋の空上電乗ったらひかってた
前橋大胡小6年 浜 星空斗(りくと)
大けやき真っ赤なマフラーつけている
前橋大胡小6年 吉田 朱里
円覚寺秋の鎌倉鐘がなる
前橋滝窪小金丸分校6年 塚越 祐太
鳥たちが羽ばたく先は秋景色
渋川小野上中1年 佐藤 響乃(きよの)
時計針音を立てると秋進む
渋川小野上中2年 竹内 義和
行秋を追いかけ追いかけ家に着く
渋川赤城北中2年 石田 玄太
東北の具材が入ったおでんかな
東吾妻太田中2年 田代 隼人
手袋が恋しくなった空の色
東吾妻太田中2年 中沢  雅
秋の日の風の優しさ母に似て
みなかみ水上中2年 小野 菜月