鈴木伸一選

2011年12月29日上毛新聞掲載


大ケヤキかいき月食見つめてた
前橋大胡小5年 岩田 美紅
【評】先日の皆既月食は、とてもよく見えました。校庭の大ケヤキも、天体ショーをたっぷりと楽しんだことでしょう。
外遊び行くときくつがつめたいな
前橋大胡小5年 長谷川可咲
【評】靴をはいた瞬間の冷たさ。そこに、冬の季節感を素早くとらえました。日常の中に、俳句する目が生きています。
雪だるま上がおとうと下わたし
高崎金古小5年 白石 夏未
【評】小さい方を弟さんが、大きい方を夏未さんが作ったのかな。弟を支えるお姉さんの優しさが自然に伝わりますね。
雪が降り遠くで聞こえる人の声
高崎佐野小6年 塚越あゆみ
【評】雪は音を吸収し、人の声もいつもとは違って聞こえるのでしょう。遠いのか近いのかも、よく分からないような。
大根を持ってる子供双子かな
高崎中尾中2年 須藤 里奈
【評】畑で大根の収穫中。その家の子とおぼしき子どもがそばで遊んでいて、それが双子だったのです。驚きましたね。
山茶花が地に落ちる音空響く
高崎中尾中2年 中島 百恵
【評】サザンカの花が地に落ちる音が、静かな冬の空に響きます。作者はなかなか繊細な感覚の持ち主だと思います。
はじまりを告げる初霜朝の道
渋川金島中2年 松本紗莉捺
【評】冬の始まりを告げる初霜。同時に、作者の人生において、何か新しいことが始まる予兆のようにも受け取れます。
北風がサッカーボールを蹴っている
渋川赤城北中3年 角田  光
【評】北風にボールが転がってゆきます。何だか見えない選手がボールを蹴っているようにも思えるのが面白いですね。
おおみそか姉来たら何話そうか
東吾妻太田中3年 奥木 夏穂
【評】お姉さんは結婚しているのか、よそで学生生活をしているのか。ともあれ、年末は姉妹でゆっくり話しましょう。
年の瀬は新聞の字もあわててる
前橋山王小5年 栗原 正明
赤色のつばきの花は雪かぶる
前橋滝窪小金丸分校5年 伊藤 柚香
鉄ぼうは氷のような冷たさだ
前橋大胡小5年 角谷ひおな
水たまりこおるとうつる青い空
前橋大胡小5年 吉原 美優
帰り道ちょこんとすわるしもばしら
前橋大胡小6年 吉田 朱里
冬になりさむさでみんながゆれている
高崎馬庭小6年 南  基樹
皇帝ダリア冬の世界を見渡して
埼玉・熊谷妻沼南小6年 森  翔吾
シクラメン教室の中温める
渋川赤城北中1年 上村 夏希
悲しみがつまった心に初時雨
高崎中尾中2年 河田 夏妃
七五三写真がないのは泣いたから
高崎中尾中2年 松本 泰観
北風や時が流れるオリオン座
渋川赤城北中3年 須田 龍聖
友だちの白いうわばきゆきかぶり
東吾妻太田中3年 小渕 佑衣
上見たいけれど下向く師走かな
東吾妻太田中3年 金子 優香
正月もクリスマスでも受験生
東吾妻太田中3年 浜野恵里花