鈴木伸一選

2012年1月19日上毛新聞掲載


十二月シャッターしめる音ひびく
前橋山王小5年 桜井あかり
【評】閉店時間で、シャッターを下ろしているのでしょうか。1年の終わりの、どこかさびしい感じも伝わってきます。
初日の出山のおくから笑い出す
前橋広瀬小5年 塩野 乃亜
【評】日が昇るにつれ、山の姿も明るく、はっきりと見えてきます。「笑い出す」が、いかにもお正月らしい気分です。
算数の面積求め冬来る
伊勢崎赤堀小6年 山口 拓馬
【評】「算数の面積求め」と「冬来(きた)る」は無関係なものなのに、それが組み合わさると詩が生まれます。不思議ですね。
日が昇り山茶花ゆっくり笑い出す
渋川赤城北中1年 吉川  梢
【評】楚々(そそ)とした風情のサザンカですから、静かなほほえみといった印象ですね。冬の季節感も、よく伝わってきます。
グランドに最近行かない受験生
渋川小野上中3年 新井 航大
【評】グランドからすっかり足が遠のいたことをふと思い出し、あらためて自分が置かれた立場を認識した作者です。
オリオン座明日の私を見つめてる
昭和中3年 新木 瑠美
【評】明日を見つめる視線から、若者らしい夢と憧憬(しょうけい)が伝わってきます。オリオン座に、凜冽(りんれつ)たる冬の空気を感じます。
北風の音が聞こえたあの公園
前橋荒牧小5年 星  将太
スキー場風きる音がきこえてくる
前橋勝山小5年 福島 菜摘
一目見てわっとおどろく冬の空
前橋上川淵小5年 倉林 杏果
霜柱お母さんの分残しとく
前橋山王小5年 栗原 正明
スキーする私にパパがアドバイス
前橋下川淵小5年 稲川 千尋
仲よしのいとことともに初日の出
前橋広瀬小5年 小泉つばさ
また冬にかぜのリレーがやって来た
伊勢崎北二小5年 早川 尚希
テストみてすこしざんねんすき間風
伊勢崎赤堀小5年 宮崎 真衣
あいぞめのハンカチかざる冬の空
伊勢崎赤堀小5年 八木 郁海
書き初めで手足全部が真っ黒に
安中小5年 久保詩緒里
カレンダー卒業の近さおもいしる
前橋細井小6年 石沢有里子
冬の日の国会議事堂あたたかい
高崎片岡小6年 荻野 瑠美
初雪が私の手にも舞い落ちる
渋川小野上中1年 佐藤 響乃(きよの)
外見れば寒さに合わぬ青い空
渋川小野上中3年 木暮 結菜(ゆな)
受験生制服見つめて春思う
東吾妻太田中3年 西山 洋人
鳥の羽春を知らせる手紙かな
昭和中3年 堤 明衣花