鈴木伸一選

2012年2月23日上毛新聞掲載


友達の頭の雪が光ってる
前橋大胡小5年 和佐田実桜
【評】友だちだけでなく、和佐田さんの頭にも雪が光っている感じがします。すぐにとけて消えてしまう美しい光です。
しょう子はる新しい紙空晴れる
桐生相生小5年 上出 悟志
【評】「障子(しょうじ)張る」は晩秋の季語。冬にそなえて新しく障子紙を張り替えれば、青空のように気分も晴れ晴れとします。
ひな人形今年も母と出しました
高崎馬庭小6年 西山 理子
【評】お母さんと一緒にひな人形を出すのは当たり前のように思えますが、その当たり前のことが何より幸せなのです。
武尊山光とかげのコートきる
片品武尊根小6年 千明 昌樹
【評】武尊山に日が差したり、かげったり。そのたびに山肌の色が変わる様子を、「コートきる」でうまく描きました。
雲ながれ地球がまわる冬の空
渋川赤城北中1年 石田 翔也
【評】実際に地球の自転を体感することはできませんが、それを読者に感じさせるのが、俳句も含めた詩の力なのです。
春空の中を駆けてく小学生
高崎中尾中2年 中島 美紅
【評】「春風の中」では常識的ですが、「春空の中」となると、イメージのふくらみ方と詩情が格段に豊かになります。
冬菊の色を見ている寒さかな
渋川赤城北中2年 平沼  円
【評】冬菊には、どこかさびしい雰囲気が感じられます。姿形ではなく、「色」を見ているという表現が効いています。
雪降ってとけても足は重いまま
東吾妻太田中3年 浜野恵里花
【評】雪解けの明るい気分とは裏腹に、受験生の心も足どりもまだ重いままだというのです。正直な心情吐露でしょう。
通学路冷たい風とすれちがい
前橋荒牧小5年 小林 勇陽
ギターひく父のえんそう冬の歌
前橋大胡小5年 栗原 栞里
くすのきが寒くてザワザワ鳴いている
前橋月田小5年 河原 芽生
雪の中とうきょう見下ろすスカイツリー
桐生桜木小5年 内田 秀虎
登校中より道してふむしもばしら
前橋大胡小6年 馬場日菜子
木々達が寒い寒いとゆれている
前橋下川淵小6年 山口 月子
どんど焼きけんちん汁がおいしいよ
高崎馬庭小6年 中野 雄介
スキー教室今年は一回こけちゃった
沼田利根東小6年 金子 強志
体育館運動しても足ひえる
下仁田小6年 神林  晶
ゆきの日の休み時間が楽しみだ
甘楽福島小6年 三ツ木亮太
春近し東の空に朝日見え
東吾妻太田中1年 剣持 真琳
弟の瞳にたまる春光か
高崎中尾中2年 横田 裕理
如月の風が追い越す朝の道
東吾妻太田中2年 田代 隼人
コンパスと定規が光る冬の夜
渋川赤城北中3年 岩崎 貴之
白煙が真っすぐのぼる冬の朝
渋川小野上中3年 野村 若菜