鈴木伸一選

2012年5月3日上毛新聞掲載


春の山パズルのように完成し
群馬大附属小5年 品川 瑞華
【評】枯れた茶色から、みずみずしい緑色へと、山は色を変えてゆきます。少しずつパズルが出来上がってゆくように。
委員会春のほんだな光ってる
前橋大胡小5年 吉川 幸多
【評】吉川君は図書委員になったのでしょう。春の日ざしに本だなが光っているというのは、図書委員ならではの発見。
算数が解けずに終わる日永し
前橋山王小6年 栗原 正明
【評】季語「日永し」は、のどかであると同時に、晩春の物憂さも感じさせます。上五中七の気分とぴったりでしょう。
春になり再びブランコ動きだす
前橋月田小6年 堤 李菜
【評】寒い時季は乗り手のいなかったブランコも、暖かくなると、再びみんなが乗り始めます。「動きだす」がうまい。
音立てる黄色いカバーのランドセル
伊勢崎赤堀小6年 麦田 寛明
【評】1年生が背負った黄色いカバーのランドセル。歩くたびに小さな音を立てるのが、いかにもかわいらしいですね。
せい服に花びら一つおくりもの
渋川赤城北中1年 小野まりあ
【評】真新しい中学校の制服に、桜の花びらが1枚、落ちてきました。桜も小野さんの入学を祝ってくれたのでしょう。
春の花喜び満ちた色になる
渋川小野上中1年 村上 恭香
【評】「チューリップ喜びだけを持つてゐる」(細見綾子)という句もある通り、春の花は幸せな気分をもたらします。
春風に笑顔がたくさん運ばれて
渋川赤城南中2年 望月麻理恵
【評】心地よい春風の中で、だれもが自然と笑顔になります。こうして、笑顔の輪が次々に広がってゆくといいですね。
藤の花ゆれて子犬のふり返る
吉岡中3年 瀧沢 樹
【評】一読、その場の様子がありありと見えてきます。それだけ、写生の目がよく利いた俳句であると言えるでしょう。
春が来てぽかぽか空とあそんだよ
前橋大胡小5年 小田原真央
風がふきやっと春をつれてきた
前橋桂萱小5年 木嶋 美由
ボールあてさくらの花びら落ちてきた
前橋山王小5年 井野 優介
春風が春の天使をよんでくる
前橋下川淵小5年 藤城 千佳
川沿いにのびてる桜順に咲く
高崎箕輪小5年 田口 七美
桜道歩いていけば桜まう
中之条小5年 林 里奈
身長はのびているかな春の夜
伊勢崎赤堀小6年 川名 利歩
はじめてだ歴史はじまる春の空
伊勢崎赤堀小6年 八木 郁海
花びらが風のかたちを教えてる
前橋下川淵小6年 中林 滉貴
桜の木みんなの空を泳いでる
渋川赤城北中1年 池田みづき
桜咲き自然と明るい家の中
渋川小野上中1年 平形 里奈
のんびりと春をみつける散歩道
東吾妻太田中1年 水出 亜友
ピカピカの自転車こいで風をきる
下仁田中1年 清水明日香
ゆうらりと時もてあそぶ春の川
高崎中尾中2年 横田 裕理
これからの夢と一緒に桜咲く
渋川中2年 里吉真由子
きりの中ふわふわ浮かぶ負け試合
渋川赤城北中2年 上村 夏希
春風にあわせてメジロが歌い出す
渋川赤城南中2年 女屋 祐奈
空の青水面に映し写真撮る
渋川小野上中2年 中沢 大樹
春の山所々に桜色
東吾妻太田中2年 剣持 真琳
春来れば過ぎる季節も風のよう
渋川赤城北中3年 小田原駿也
亡き叔父の足音聞こえるワラビ採り
東吾妻太田中3年 中山 美希