鈴木伸一選

2012年10月18日上毛新聞掲載


組み立てでがんばる足は砂だらけ
前橋大胡小5年 奥泉 桃果
【評】運動会の組み立て体操でしょう。砂だらけになった足は、がんばったことの証拠でもあり、勲章くんしょうでもあります。
運動会終わってひとつ秋が行く
前橋山王小5年 南雲 優介
【評】秋のいろいろな行事の中でも、運動会は特に大きなもの。終わると、何となくさびしい気分になってしまいます。
朝顔は雨にぬれつつ満開だ
前橋下川淵小5年 斉田  萌
【評】雨にぬれた朝顔も、しっとりとして美しいものです。あるいは、強い雨の中でがんばって咲いている様子かな。
父の横稲を干す子は背伸びする
渋川小野上中2年 中沢 大樹(ひろき)
【評】日に干すため、木を組んで稲の束を掛けます。お父さんの手伝いをする子どもの様子が、何ともほほえましい。
昔よく一緒に見ていたコスモスよ
高崎中尾中3年 南雲  望
【評】幼かったころ、親や祖父母と一緒によくコスモスの花を見たっけ。そんな記憶が、ふと頭をよぎったのでしょう。
カーテンの動きが変わる秋の風
高崎中尾中3年 前川 早紀
【評】夏と秋とでは風の吹き方が違うんですね。だから、カーテンの動きも変わる。それに気づいた繊細な感性がいい。
秋の風私を追いこすろうかかな
渋川赤城北中3年 木暮 結花
【評】学校の廊下を歩いていたら、涼しい風が、さっと吹き抜けてゆきました。秋だなあ、と実感した木暮さんです。
秋の風心のドアも開いてく
東吾妻太田中3年 田代 隼人
【評】優しい秋風に、受験などで硬くなり、閉まりがちだった心の扉が、少し開いてゆくような気がしたのでしょうか。
運動会空を見あげてつな引きだ
前橋大胡小5年 角田きらり
とんぼがね秋をスイーッと持ってくる
前橋大胡東小5年 磯  琉斗
アサガオとぼくの心に水やりを
前橋桂萱小5年 上原  響
星座ばん秋の夜空とにらめっこ
前橋桂萱小5年 木嶋 美由
秋のせみいっしょうけんめいないている
赤城養護小児医療センター分校小5年 栗原 彩花(さやか)
畑でねねこたちだけの運動会
前橋大胡小6年 大竹 朱美
ピラミッド成功したら青い空
前橋大胡小6年 吉原 美優
いちょうの木心も明るく変わってく
前橋下川淵小6年 羽鳥 由茉
秋風にカーテンふわり光さす
片品武尊根小6年 桑原 佳那
台風と一緒に迫るテストかな
渋川赤城北中1年 小野まりあ
風吹いて宿題の合間梨香る
渋川中2年 若山 直人
真っ白なTシャツ並ぶ残暑の日
高崎中尾中3年 高橋あかね
葉の上の露が映すは祖母の影
高崎中尾中3年 中島 百恵
夕月夜祖母が昔を語りだす
高崎中尾中3年 長谷川 遥
一ページめくって近づく受験かな
東吾妻太田中3年 林  暁美