佐藤清美選

2012年11月8日上毛新聞掲載


あせにじむてらからてらへめぐるたび
前橋永明小5年 松井 俊樹
【評】汗をにじませながらの夏の寺めぐり。「てらからてらへめぐるたび」という言葉に、詩情を感じます。
夕ぐれにかげをふみふみ帰ってく
下仁田小5年 村木 衣織
【評】「かげをふむふみ」という言葉の繰り返しが楽しいです。夕ぐれのさびしい気持ちも、影踏みで楽しさに変えます。
風鈴の鳴らし鳴らされ店並ぶ
前橋山王小6年 栗原 正明
【評】風鈴が並んでいる店先。風に、あるいは人に「鳴らし鳴らされ」て、風鈴のにぎやかな音が聞こえてきます。
本の虫ぐるるとないた本を読もう
渋川赤城北中1年 久保田あさ美
【評】ぐるると鳴くおなかの虫がいるように、本好きには本の虫がすんでいるのでしょう。本好きならではの俳句です。
夜の海どんどん増えてく星の数
高崎高南中2年 糸井 亮敬
【評】夜の海はさえぎるものがなく、目が慣れてくればたくさんの星が、どんどん見えるようになります。その驚き。
炎天の下(もと)で魂走らせる
東吾妻太田中3年 松本  航
【評】もちろん、魂だけが走っているのではなく、作者も走っているのでしょう。炎天の下、倒れそうになる心と闘って。
色そまるさくらの葉のした草もみじ
前橋大胡小5年 黛  杏香
夏の夜風でカーテンふくらむよ
前橋下川淵小5年 池尾 優璃
がんばった泳いだ後の波ゆれる
前橋広瀬小5年 吉原 衣織
秋の虫本番前のけいこ中
群馬大附属小5年 品川 瑞華
紅葉がりいろんな色がとれました
高崎車郷小5年 多胡あおい
オニヤンマ顔にアタック半回転
渋川南雲小5年 石田  陸
アキアカネものほし棒で休けいだ
前橋白川小6年 井上  駿
くつよりもくつ下のほうが足速い
前橋白川小6年 大滝 尊春
もぎたてのミニトマト食べれば地球の味
前橋桃川小6年 斉藤 優維
夏休みまい日動くせんたくき
伊勢崎境采女小6年 清水 大雅
また今日も近くにおちるいなびかり
榛東南小6年 北原  翔
空の中一つ大きな入道雲
南牧小6年 磯貝 夏那
新しいふでばこ持って新学期
片品武尊根小6年 星野美紗子
あせかいて一生けん命おどるんだ
上野中1年 栗野 真菜
2学期はみんな顔つきかわってる
下仁田中1年 小井土 柾
思い出を入道雲と作ってく
渋川赤城南中2年 金子  曜
満月が帰る僕の背追いかける
渋川小野上中2年 中沢 大樹
教科書の置き場に困る夏休み
東吾妻太田中2年 橋爪 海人
コスモスが私の目線で咲いている
中之条六合中3年 山本 美保