鈴木伸一選

2012年11月29日上毛新聞掲載


雨の日は雨のにおいを楽しもう
前橋下川淵小5年 高藤 颯人
【評】雨の日は外で遊べずつまらないなんて思わずに、雨の日ならではの楽しみ方をしようというのです。私も大賛成。
みかんぶろ家族みんなでじゅんばんこ
高崎佐野小5年 田宮久瑠美
【評】ミカンの皮を集めて袋に入れ、お風呂にうかべると、体にいいと言われています。家族全員、健康が一番ですね。
冬の空雲の進みがおそくなる
水上小5年 野村 綾美
【評】どんよりとした冬の空が、目にうかんできます。動かない雲に、何だか気持ちまでしずんでくるような感じです。
黒板に消しあといっぱい秋の午後
甘楽福島小5年 茂木 蒼日(あおい)
【評】授業が終わった直後の黒板は、字や絵を消した跡がいっぱいです。学校生活の中から季節感をとらえたのがいい。
お米とぐ一粒ひとつぶ秋の光
前橋桃川小6年 斉藤 優維
【評】新米をといでいるのかな、と思います。ひとつぶひとつぶが発する美しい光は、お米のいのちの光なのでしょう。
秋すぎて冬に入った好奇心
伊勢崎赤堀小6年 栗原 瑞生
【評】秋もいろいろおもしろいことがあったけど、冬は冬で、また好奇心をくすぐられることがたくさんありそうです。
冬の雨六時間目が終わらない
伊勢崎赤堀小6年 八木 郁海
【評】「冬の雨」は、何となく気分を重くします。そんな気分でいると、いつもの授業もとても長く感じられるのです。
ガサゴソとカバンをあさり冬見つけ
渋川赤城北中2年 中沢 莉沙
【評】何か探し物でしょうか。肝心のものは探し出せず、見つかったのは「冬」という季節。独特の発想を評価します。
進んでも戻ってみても周り秋
長野原東中2年 吉沢 真歩
【評】下五は字余りになっても「周りは秋」とした方が自然でしょう。どこもかしこも秋という把握は、とても面白い。
幸せがいっぱいしみてるおでんかな
渋川赤城北中3年 兵藤  愛
【評】家族みんなで、おでんの鍋を囲む。そんなささやかな幸せこそが何よりも大切なのだと、あらためて思いました。
校舎から秋の青空見えてくる
前橋永明小5年 中沢しおり
草おちば体をよせあう通学路
前橋大胡小5年 黛  杏香
夕飯を父と作って母を待つ
前橋下川淵小5年 梶原 弥月
もみじの葉まっかなおててふっている
高崎佐野小5年 松本 綾菜
学校にきつつきがきて木をつつく
伊勢崎赤堀東小5年 中嶋 朋香
自転車にかまきりのってて秋の旅
太田藪塚本町小5年 清水 優樹
秋になり弓張月が美しい
玉村南小5年 佐藤 龍世
親友とたくさん笑った秋の道
甘楽福島小5年 小柴 茅里
玄関をポインセチアが照らしおり
前橋山王小6年 栗原 正明
寒い日にみんなで焼きいも半分こ
前橋白川小6年 高橋 大悟
渡り鳥中学生まで四ケ月
伊勢崎赤堀小6年 金井 結夏
母さんにテレビ消された秋の雨
伊勢崎赤堀小6年 金子  希
寝不足のいつもどおりの秋の朝
伊勢崎赤堀小6年 高橋 ゆず
大仏の頭にかかるもみじの葉
榛東南小6年 松崎 未来
秋深くぼくの隣にだれかいる
中之条名久田小6年 田丸  輝
球拾いコートのはしにしも降りて
渋川赤城北中1年 小野まりあ
登り道どんぐり拾ってさあいくぞ
長野原東中1年 篠原 陸哉
秋の空カラスの影が飛んでいる
渋川中2年 両角 陸哉
「拝啓」と書く手を止める秋の風
渋川赤城北中2年 石田ほのか
柚子の実に息吹きかけて手に重し
吉岡中2年 栗田 瑠花
こたつだし家族の会話多くなる
東吾妻太田中3年 塚田 真子
見上げればさっき登った秋の山
長野原東中3年 桜井 文也