鈴木伸一選

2013年2月7日上毛新聞掲載


きんちょうで空気がつまるかるた取り
前橋大胡小5年 黛  杏香
【評】「空気がつまる」という表現に実感があります。目の前の札にじっと集中して、さあ、かるた取りの始まりです。
かるたして心もパンとはじけるよ
水上小5年 伊尾木沙都
【評】勢いよくかるたの札を取ったときの様子が、よく分かります。札だけでなく、心もいっしょにパンとはずみます。
詩を三枚俳句を十句冬休み
前橋大胡小6年 住谷 一真
【評】詩も俳句も、はじめのうちは大変ですが、がんばって続けていると、ちゃんと書ける力が身に付いてくるのです。
人々の祈りが昇るどんど焼き
前橋下川淵小6年 中林 滉貴
【評】「どんど焼き」は小正月の火祭り行事。1年の無事と健康を祈る人々の思いが、煙とともに天へ昇ってゆきます。
青空が広がる朝だ初景色
伊勢崎赤堀小6年 八木 郁海
【評】新年になって最初に見る風景を、「初景色」と言います。そのすがすがしい響きには、やはり青空が似合います。
初もうで父とみつけたオリオン座
伊勢崎赤堀東小6年 石原 正汰
【評】年が明けてすぐに初詣に行ったのでしょうか。オリオン座を、お父さんと一緒に見つけたというのがいいですね。
冬の朝冷たい学生服のえり
渋川小野上中1年 斎藤 渓太
【評】詰め襟の学生服のカラーが、首の回りにひやりと当たります。日常生活を通して、冬の季節感がよく出ています。
寒の入風の音だけ響いてる
高崎中尾中3年 阿部 綾乃
【評】「寒の入」は1月5日か6日。1年のうちでも最も寒さが厳しい時季となります。自然を正攻法で詠んでいます。
雪がふり静かにふって静かにねむる
前橋大胡小5年 松嶋 拓翔
うちのねこ俳句かいてるぼくみてる
前橋大胡小6年 有馬りょうが
くしゃみする犬の背中に雪積もる
前橋大室小6年 萩原ひまり
自転車のふらつきながら冬山河
前橋山王小6年 栗原 正明
白い息背すじを伸ばし初もうで
高崎城山小6年 富岡  律
冬の空パズルを解いてる休日に
伊勢崎赤堀小6年 古屋 華乃(かのん)
風ふいてジーパン冷えるはつもうで
伊勢崎赤堀南小6年 畠山  栞
初詣みんなの顔が集まるね
伊勢崎北二小6年 橋本 愛奈
部屋に行き自分の賀状数え見る
吉岡中1年 馬場 優子
外出ればすぐにかみつく寒さかな
東吾妻太田中1年 川岸 美輝
エンピツを握るとうかぶ雪景色
東吾妻太田中1年 湯浅  陸
応援も駅伝選手も白い息
下仁田中1年 茂木  聖
新年の明るい光に包まれる
渋川中2年 桑原 莉子
どんど焼き暗い空へと火がのぼる
渋川赤城南中2年 中尾まどか
観音様と共に眺める初日の出
高崎中尾中3年 富田 華加
寒鴉何を不満にないている
高崎中尾中3年 中島 美紅