鈴木伸一選

2013年4月18日上毛新聞掲載


三年生も一緒がいいね桜草
渋川女子高3年 六本木いつき
【総評】過日、研修にお招きいただいた東京都江東区の小学校での実践を基に、俳句づくりの指導方法について考えます。
 さて、俳句には大別して「もの俳句」と「こと俳句」があります。もの俳句とは、チョウやチューリップといった「もの」をよく観察し、そこから得られた発見や感動を書くというやり方です。
 一方、「こと俳句」というのは、文字通り子どもたちが「したこと」を書くという方法です。先の小学校では、例えば前もって「春の朝」という季語を決めておき、朝、起きてから学校に来るまでのことを思い出して十二文字にまとめ、「春の朝」に付けるというやり方をしています。
 具体例を挙げますと、起きたときのことは「ねえちゃんに起こされちゃった春の朝」。朝食のことは「トーストにジャムをたっぷり春の朝」。登校時のことは「班長のうしろついてく春の朝」。学校に来てからのことは「教室にだあれもいない春の朝」。このように、子どもたちが俳句を作ってゆく様子が報告されています。<BR>
 もちろん、これを「春の夜」とか「春の風」とか、その他の季語に替えてみるということも可能でしょう。
 この方法は、子どもたちにもそれほど難しくなく、俳句づくりのきっかけとして有効なのではないかと思われます。
(学校・学年は投稿時のものです)