佐藤清美選

2013年6月20日上毛新聞掲載


ブランコは空と私だけの時間
前橋下川淵小5年 中林 愛佳
【評】ブランコを大きくこいで、空に近付きます。空と自分だけの時間。空にそっと、自分の気持ちを話します。
ごめんねとあやまった日は朧(おぼろ)月
伊勢崎赤堀小5年 安田 彩珠
【評】朧月は、春の夜空にぼんやりかすんで見える月のこと。ごめんねとあやまった日の朧月は、ちょっとさびしいです。
ぽかぽかと心やわらぐ春の風
水上小5年 田村  萌
【評】春の風はなんてやさしく吹くのでしょう。心もぽかぽかと、やわらいでいきます。ここちよさが伝わってきます。
赤くなるいちごをみつめにやり顔
前橋大胡小6年 黛  杏香
【評】収穫前のイチゴでしょう。だんだん赤く色づいていくイチゴ。自分が食べている姿を想像して、思わずにやり。
うふうふとわらってしまう春の夢
前橋細井小6年 海口 昇大
【評】春に見る夢ならきっとすてきな夢。「うふうふ」と笑ってしまう、うきうきするような夢を、私も見てみたいです。
春の風山のにおいをつれてくる
甘楽福島小6年 小柴 茅里
【評】山も春まっさかりなのでしょう。春の風が、山からのにおいを運んできます。いろいろな植物のにおいですね。
生花店カーネーションがうめつくす
下仁田中1年 神戸 小雪
【評】母の日が近付く時季には、生花店にたくさんのカーネーションが並びます。まさに「うめつくす」といった感じ。
書き留めた春の言葉は夏に変え
前橋五中3年 福田 智佳
【評】例えば俳句の場合、春に作った俳句でも、夏にふさわしい句ならば夏の言葉に変えたりします。推敲(すいこう)も大切です。
制服が修学旅行を待っている
渋川赤城南中3年 女屋 祐奈
【評】待ちに待っている修学旅行。制服だって、修学旅行先に着られていって、記念写真に写るのを待っているのです。
なつがきたたいいくぎみんなぬれている
前橋永明小5年 中沢 萌花
風がふき緑の葉っぱが音出し合う
前橋桂萱小5年 くろさわかいと
木香ばら黄色いかき根に変身だ
前橋駒形小5年 赤沢 杏奈
陸上のおうえんせきでひやけした
前橋山王小5年 樺沢 音羽
むらさきにそまっていくよふじだなが
前橋下川淵小5年 金井 薫乃
しんがっきちょっとむねはりこうがく年
前橋総社小5年 落合 結衣
たのしい事がたくさんあるとさみしい春
前橋元総社北小5年 中沢 愛理
春風でなみがゆれる湖だ
群馬大附属小5年 小林 征楽
春の午後ねこも私もじゅくすい中
高崎馬庭小5年 佐藤 玲菜
強い風それでもにじは動かない
伊勢崎赤堀東小5年 貝瀬 颯季
橋の下風にゆられるこいのぼり
館林三小5年 加藤 康佑
ペチュニアは種をのこしてかれていく
南牧小5年 石井 一冴
帰り道黄色いぼうしがかけてくる
前橋東小6年 楠  由萌
山に行き家族でうぐいす探したよ
前橋大胡東小6年 寺師 愛莉
さみしくて離退任式男泣き
前橋嶺小6年 青木 慶介
桜草小さな声で歌ってる
高崎車郷小6年 戸部菜々美
ペチュニアも病気になると苦しそう
南牧小6年 工藤ゆきね
校庭の桜を見ながら給食だ
片品武尊根小6年 星野  葵
桜咲き最後の一年がんばるぞ
片品南小6年 星野 真彩
キジの声自転車の速度緩めたり
前橋七中1年 栗原 正明
おいしげる緑の道を駆けてゆく
甘楽一中1年 関口 天哉
わたしだけつつんでくれる春の風
水上中1年 鈴木るうか
陽春が眠気を誘う五時間目
前橋七中2年 吉野 大輝
新学期かたい教科書めくってく
上野中2年 高瀬 麻華
通学路期間限定桜色
玉村南中2年 上原妃愛乃
帰り道夕焼けおよぐこいのぼり
渋川中3年 関田 美玖
雨上がりクレヨンで書く空の橋
渋川赤城北中3年 斉藤 遥平
柏餅家族の数だけ葉が残る
渋川小野上中3年 佐藤 響乃
草刈のにおいが残る朝の道
東吾妻太田中3年 剣持 真琳