鈴木伸一選

2013年9月5日上毛新聞掲載


百舌鳥の鳴く校舎の上の日章旗
渋川女子高3年 塩谷 弥生
【評】モズの鋭い鳴き声が響きます。学校生活の一こまをすぱっと切り取り、印象鮮明に描き出した手腕は見事です。
愚かなる人の子なれば原爆忌
前橋東高2年 栗原 有加
 【総評】2学期が始まり、みなさんの中には、新しく俳句づくりにチャレンジしてみようかな、と考えている人もいるでしょう。そこで、俳句を作る上で特に大事なポイントを、いくつか書いてみたいと思います。この中には以前触れたものと同じような注意点も含まれますが、大事なことは、くり返しお話ししてもいいでしょう。
 さて、俳句は目に入るすべてのものが題材となりますので、つい欲張って、あれもこれも書こうとしたくなってしまうのですが、そこをちょっとがまんして、まず、みなさんは自分の身の回りの半径10メートル以内ほどのところにあるものを、注意深く「観察」することから始めてみましょう。すると、それまで気がつかなかった意外なものを「発見」できることがあります。すぐれた俳句には、作者の「発見」が必ず表現されているということを、ぜひ覚えておいてください。そして、何かを発見するためには、自分が観察して興味を持ったことに確信を持ち、そうした自分の感性をおもしろがるという心のゆとりも大切です。
 何と言っても、自分で自分をおもしろいと思えなかったら、俳句だって楽しく作ることはできませんものね。