鈴木伸一選

2013年12月12日上毛新聞掲載


口の中雨が飛び込む持久走
前橋駒形小5年 岩野 由依
【評】雨の中での持久走。口の中にも雨が飛び込んできます。その場の様子がぱっと目にうかぶ、迫力のある俳句です。
冬の朝外でのうんどうきもちいい
前橋山王小5年 岩村  巧
【評】寒い朝だからこそ、あえて外で運動するのです。運動しているうちに、かえって寒さが気持ちよくなってきます。
登校班赤信号で白い息
前橋山王小5年 松井  玲
【評】信号待ちをしているみんなの息が白く見えます。毎日の登校風景の中に、冬の季節感がよくとらえられています。
届かない柿が一番おいしそう
前橋下川淵小5年 中林 愛佳
【評】高くて手が届かない場所にあるカキの実が、一番おいしそうに見えるのです。たしかに、そんな感じがしますね。
木の枝が朱色の空に手を伸ばす
前橋大胡東小6年 小暮 真緒
【評】葉の落ち尽くした木が、夕日に染まった空へ枝を伸ばしています。季節は書かれていませんが、冬の感じですね。
白い息覚えた単語出て行きそう
東吾妻太田中2年 曽我 朱音
【評】英単語でしょう。やっと覚えても、白い息と一緒に頭から出て行ってしまったら、せっかくの努力も水の泡です。
かつかつと帰り道行く寒の入
渋川赤城南中3年 金子  曜
【評】「寒の入(いり)」は1月5日または6日。寒さの最も厳しい時期です。「カ」の音のくり返しが、寒さを印象づけます。
てぶくろの数がふえてるおとしもの
前橋永明小5年 青木 莉友
ゆうがたのマラソン練習走るかげ
前橋大利根小5年 河鍋 慶一
秋の風私の体をつつんでくる
前橋大室小5年 太田 楽々
渡り鳥空の歩道を横断中
前橋大室小5年 高坂 文都
冬の朝シチューを食べてあたたまる
前橋山王小5年 荒木 颯太
登校中風がふいてる冬の朝
前橋山王小5年 小川 真輝(まさき)
冬の朝ドアを開けると風の音
前橋山王小5年 諸岡 杏美(あみ)
読書の秋提出期限がすぎた本
前橋東小6年 吉川友理香
今年もだ通学路にはいねの山
前橋大室小6年 牛久保美夢
秋空にひびくからすの「寒いよう」
前橋大室小6年 萩原 佳奈
かじかむ手漢字練習かすれてる
前橋細井小6年 生方 颯真
鳥ないて心やすらぐみかぼ山
藤岡神流小6年 新井 大(まさる)
秋晴れを見て五分間立ち止まる
渋川中2年 兵藤 峻輔
いつもより大きく感じる冬の空
玉村南中2年 岡本 留依
太陽の逃げ足はやい秋の空
東吾妻太田中2年 小林 恵太
こんにゃくを掘った祖父母の冬の顔
渋川赤城北中3年 石田 翔也