鈴木伸一選

2014年7月24日上毛新聞掲載


梅雨の朝機械が音をかなでてる
前橋朝倉小5年 松田 蓮汰
【評】「機械」は、炊飯器や冷蔵庫といった身の回りの電化製品のことでしょう。それらの音が聞こえる梅雨の朝です。
梅雨晴れ間ボールめがけてもうダッシュ
伊勢崎赤堀東小5年 大谷 優斗
【評】貴重な梅雨の晴れ間ですから、外で思いきり体を動かしましょう。「もうダッシュ」が、実感豊かな表現です。
エサめぐり力まかせのカブト虫
伊勢崎赤堀東小5年 田中 涼介
【評】「力まかせ」という表現が効果的。エサをめぐって争っているカブト虫の様子が、ぱっと目に浮かんできます。
五時間目水がのみたい夏の空
伊勢崎赤堀東小5年 徳永 琉偉
【評】5時間目の授業の辺りが、一日のうちで最も気温が上がる時間帯ですね。暑さが、読者にもよく伝わってきます。
木の幹をけいびするのはかぶと虫
伊勢崎赤堀東小5年 渡辺  葵
【評】力も強く堂々としたカブト虫が、エサのある木を警備しているかのように見えたのでしょう。面白い発想です。
梅雨の朝ひかりかがやく雨のおと
前橋朝倉小6年 青山 祐也
【評】光り輝く雨が音を立てているのですが、雨の音そのものが光り輝いているとも読めます。そこが俳句の面白さ。
休み時間ろう下がすずしい夏の昼
伊勢崎赤堀小6年 松島 麗実(うるみ)
【評】教室の中は暑いですね。廊下に出るだけで涼しいというのは、実際その通り。学校生活を実感豊かに描きました。
昼休み金管ひびく雲の峰
伊勢崎赤堀小6年 三坂  麗
【評】山のように高く盛り上がった入道雲が、「雲の峰」。金管楽器を練習する音が響く、夏のある日の学校風景です。
ぬれたくつ昨日の雨を思いだす
伊勢崎宮郷二小6年 谷口 和花
【評】きのう、雨の中を歩いた靴は、まだぬれたまま。それを見ると、激しく降った雨が、あらためて思い出されます。
夏の空見上げてまぶしいスカイツリー
伊勢崎赤堀中2年 藤生  怜
【評】東京校外学習での作とのこと。夏の空高くそびえるスカイツリーを見上げたときの印象が、よく伝わってきます。
雨上がり大きな太陽夏が来た
前橋芳賀中3年 池田 貴子
【評】雨上がりの空に輝く太陽が、ひときわ大きく見えます。「夏が来た」という思いが、そう感じさせたのでしょう。
梅雨の朝公園の土がサクサクと
前橋朝倉小5年 石和 雷夢
暑い夏まけずに育て古代米
前橋朝倉小5年 小田 竜輔
つゆのあさふわふわパンにジャムつけた
前橋朝倉小5年 横須賀柚那
夏の夜うちの田んぼは音楽室
伊勢崎赤堀東小5年 小茂田創太
夏の日のくつ箱の中は砂だらけ
伊勢崎赤堀東小5年 斎藤 宗太
草むしり母の頭にてんとう虫
伊勢崎赤堀東小5年 鈴木 陸斗
扇風機ママに出してとたのまれた
伊勢崎赤堀東小5年 三浦 唯菜
夏の日をあびてさえずる小鳥たち
伊勢崎あずま小5年 笠原 愛梨
初夏の風きらきらきらめき田を走る
伊勢崎境采女小5年 斎藤 愛心
ひまわりが大きな口開け空を飲む
前橋大胡東小6年 田部井恵介
夏の風引きだしの中いっぱいだ
伊勢崎赤堀小6年 石川 礼菜
夏の川ピカピカ光って水遊び
伊勢崎赤堀小6年 桐生 茂奈
赤毛のアン面白そうだな風薫る
伊勢崎赤堀小6年 坂部 真依
梅雨の中雨をかき消す工事音
伊勢崎宮郷二小6年 関  郁弥
武尊山雨雲の上顔を出す
片品武尊根小6年 星野 結女(ゆめ)
雷門大きかったな夏の空
伊勢崎赤堀中2年 諸田ちひろ
一面の緑の山に霧かかる
東吾妻岩島中2年 水出 瑠衣
色とりどりのTシャツなびく夏が来た
前橋芳賀中3年 木暮  花