鈴木伸一選

2014年9月4日上毛新聞掲載


夏の空輝く球が眩しくて
前橋東高1年 福田 智佳
プールの日ぷかぷかあそんでういている
あさひ養護高等部2年 宮田  望

【総評】過日、「俳句指導三本の矢」として三つのポイントを挙げました。
 一の矢「いつでもできる」
 授業の始めや終わりの5〜10分もあれば指導が可能。
 二の矢「どの子もできる」
 成績、発達に関係なく、だれでも書ける。
 三の矢「自信を持たせる」
 作った俳句を評価されることで、子ども
に自己肯定感が生まれる。
 以上のうち、今回は二の矢「どの子もできる」について触れます。と言っても、これは一の矢「いつでもできる」と同様、先生方は日ごろの俳句指導を通じ、現に実感しておられることであろうと思います。
 そこで、少し視点を変え、前橋出身で現在、東京都の公立小学校の特別支援学級を受け持っておられるM先生から頂戴した指導事例集によって、特別支援教育における俳句の効果を、若干ですが紹介します。
 たとえば、「多動・衝動性のある発達障がいの子でも、句会なら参加します。選ばれる喜びを感じたら、発表を待つこともできます。コメントする喜び、聞いてもらえる喜びが分かれば、自分の選んだ句だけは一生懸命コメントしようとします」とあります。「発表を待つことができるようになる」という点だけでも、大きな教育的効果であると考えてよいでしょう。
 これは、ほんの一例に過ぎませんが、注目すべきことではないかと思います。