鈴木伸一選

2014年10月2日上毛新聞掲載


水泳の水が言ってるがんばれと
前橋朝倉小5年 小林 義喜
【評】水泳の検定でしょうか。あるいは大会でしょうか。プールの水音が、がんばる作者を応援するように聞こえます。
風鈴を最後に鳴らして片付ける
前橋岩神小5年 谷田部可維
【評】夏が終わり、風鈴を片づける時季になりました。最後にチリンと鳴らして、ご苦労さま、と心の中でつぶやきます。
もみじがりそらが真っかにそまってる
高崎金古小5年 羽生こうき
【評】頭上には紅葉の木々が大きく枝を広げ、空全体が赤くそまっているかのようです。秋ならではの美しい光景です。
茨城の友といっしょに夏祭り
太田藪塚本町小5年 藍木 蓮華
【評】遠くに住む友だちと会えるのも、夏休みだからこそです。いっしょにお祭りを楽しんだことが、よく分かります。
青空に空中ブランコ秋の風
伊勢崎赤堀小6年 亀井 胡桃
【評】秋風のふく青空に、サーカスの空中ブランコを思い描いたのでしょうか。発想に意外性があり、印象に残ります。
風吹けばクスクス笑う猫じゃらし
渋川古巻小6年 中沢 壮吾
【評】ネコジャラシ(エノコログサ)のふわふわとした穂が風に揺れるさまは、なるほど、この句のような感じです。
秋空に照らされ光るマーチング
中之条六合小6年 篠原 果林
【評】動きながら楽器を演奏するマーチングは、運動会の華ですね。晴れ渡った秋空の下、みんなが輝いて見えます。
曽祖父の姿想像墓参り
高崎中尾中2年 中野  栞
【評】「想像」とあるので、作者は生前の曽祖父は知らないのでしょう。それでも、心を込めて墓参りをするのです。
少しずつ減りゆく課題蝉の声
高崎新町中2年 斉藤 鈴花
【評】少しずつであっても、着実に課題を消化してゆくこと。こうした毎日の積み重ねが、夏休みでは特に大事ですね。
とりどりにコスモス畑にふく風よ
東吾妻岩島中3年 田中 綾花
【評】色とりどりのコスモスを揺らして吹く風に、花の色が映っているというのです。作者はいい感性の持ち主です。
弟とケンカをしたらあせだくだ
前橋岩神小5年 池田 愛未
秋の空スーパームーンがきれいだな
前橋駒形小5年 須田茉衣李
秋の風フワリと気持ちいい午後体育
前橋桃木小5年 五代儀澪李(みおり)
くりを食べわいわい笑う子どもたち
高崎金古小5年 古川 知奈
赤トンボ赤城神社にいっぱいだ
伊勢崎赤堀東小5年 荒川 美桜
朝早く起きてもやっぱりママがいる
前橋桂萱小6年 富岡 思帆
夏休み今年も絵の具の白を買う
前橋山王小6年 上村 考輝
たこやきをみんなで食べた祭りだよ
前橋嶺小6年 山本 和花(のどか)
ヒマワリがギンギンひかるなつのあさ
高崎佐野小6年 中村 統弥
すすきのほ小さな秋が見つかった
高崎多胡小6年 大類 龍雅
マーチング一番前だ秋の雲
伊勢崎赤堀小6年 工藤ひかり
ふうりんを鳴らして少し夕涼み
伊勢崎赤堀小6年 福田愛理咲
汗だくの体にたくさん砂がつく
吉岡明治小6年 保坂 明里
空想が世界を広げる秋の空
前橋南橘中2年 斉藤 優維
墓参り祖父の口癖もう一度
高崎中尾中2年 加藤 瑞騎
部活後のトンボが通る帰り道
高崎中尾中2年 比嘉トミオ
曼珠沙華哀しき紅が揺れている
東吾妻岩島中2年 鮫嶋  響
赤とんぼすんだ空へと飛んでゆく
甘楽一中3年 富岡 茉音(まお)
教室の窓から入るおにやんま
甘楽二中3年 久保智衣里
放課後に君は来ぬかと落ち葉踏む
片品中3年 星野 朱音