佐藤清美選

2014年10月23日上毛新聞掲載


すずしいと休けいうっかり長くなる
太田藪塚本町小5年 渡辺  紫
【評】暑いさかりのときの、すずしい場所での休けい。すずしくて気持ちがよくて、うっかり時間も忘れてしまいます。
始めるよ水栽培のヒヤシンス
前橋駒形小6年 赤沢 杏奈
【評】ヒヤシンスの水栽培は、春に花を咲かせるために、10月から11月くらいに始めます。成長が楽しく観察できます。
日焼してなかなかぬげない白い服
前橋宮城小6年 佐藤  楓
【評】日焼けした肌と、焼かなかった白い肌の部分。焼けた肌はなかなか色がさめなくて、ずっと白い服を着ているよう。
水たまりあめんぼ動く水のまと
高崎佐野小6年 高橋 優太
【評】アメンボが動くごとに、アメンボを中心にした波紋も動いてゆきます。波紋を水の的にたとえたのは面白いです。
満月やかけたことない心かな
館林三小6年 高橋  峻
【評】月は満ち欠けをして、今は満月。満月を見ながら、心は欠けたことがないと思えるのは、心がすこやかなのです。
満月にみとれてしまうお父さん
渋川中1年 中沢  優
【評】秋の月が美しいので、月は秋の季語。そんな秋の満月を見上げれば、お父さんだって見とれてしまいますよね。
三番線快速夏風通過します
前橋七中2年 栗原 正明
【評】実際に「夏風」という列車があっても面白いのですが、三番線を通過してゆく夏の風に、出合うのも爽快です。
虫の声聞きつつ眠る夜の静か
水上中2年 藤本 新奈
【評】虫の声に集中すれば、辺りに他の音がしないことに気付きます。「静か」という言葉に、音も収斂(しゅうれん)されてゆきます。
せみが寄りにぎやかになる祖母の家
前橋東小5年 松村 拓篤
空見ると雲がかけっこまざりたい
前橋大室小5年 萩原 未桜
秋になり上着を買いに出かけたよ
前橋駒形小5年 奈良  翼
発知川鮖(ほっちがわかじか)がはねて水がとぶ
沼田池田小5年 田村 まこ
風がふく田んぼのいねがなびいてる
前橋細井小6年 松本 夏実
庭の花にじのシャワーで生きかえる
前橋桃木小6年 狩野鈴太朗
カレーだと二日は続く夏の風
伊勢崎赤堀小6年 原  菜月
学校にみんな着て来たカーディガン
伊勢崎赤堀東小6年 吉田 未羽
疲れたらかかしも少し前かがみ
渋川古巻小6年 中沢 壮吾
なつやすみやすみのはずが宿題ざんまい
富岡額部小6年 阿久沢臣斗
マーチングがんばる数だけ笑顔咲く
吉岡明治小6年 保坂 明里
秋晴れの空にひろがる楽器の音
中之条六合小6年 山本 菜月
秋になる季節のかわりはいそがしい
東吾妻岩島中1年 寺島 幸成
帰り道元気をくれる菊の花
高崎中尾中2年 竹渕 香帆
かき氷妹の舌魔法めく
伊勢崎境北中2年 遠藤 美雪
暑い中チャリで図書館午前午後
高崎新町中3年 野口 美雨
食卓に切られたりんご笑みこぼれ
渋川赤城南中3年 木暮 怜那
秋の蚊に僕の睡眠奪われた
甘楽一中3年 鈴木 凱人
雲かかり光がすける十五夜や
甘楽二中3年 黛  杏花
青い空自転車こぎ出し夏が来た
長野原東中3年 篠原柚里奈
ゆさゆさと窓からのぞくイチョウの木
片品中3年 鶴淵真莉明