鈴木伸一選

2015年1月15日上毛新聞掲載


赤城から風はふくなり冬景色
前橋天川小5年 デッドマン花愛(けいと)
【評】大人顔負けの堂々とした俳句。赤城山がぱっと目に浮かび、冷たくもすがすがしい冬の風が、よく感じられます。
寒さがねまぶたを10倍重くする
前橋山王小5年 浜野 彩香
【評】「10倍」と具体的に数字を書いたのがおもしろい。誇張した表現ですが、そう感じるくらい寒かったのでしょう。
初もうで願いの数だけすずがなる
高崎六郷小5年 前原 望来(みく)
【評】初詣に来たおおぜいの人たちが、それぞれいろいろなことを願ってゆきます。鈴の音が、私にも聞こえてきます。
弟にかけ算教える風呂の中
高崎馬庭小6年 五十里義哉(よしなり)
【評】兄弟の仲のよさがよく伝わってきて、心が温かくなります。弟さんにとって、五十里君は頼りになる先生です。
登校時寒さに負けず歩き出す
伊勢崎赤堀東小6年 石川 愛梨
【評】寒さに負けない元気さが、素直に表現されているのがいい。ぐんぐん歩いてゆくと、どんどん温かくなります。
登り坂山きらきらと冬桜
太田世良田小6年 正田 莉央
【評】藤岡市の桜山公園の情景でしょうか。たくさんの冬桜が日を浴びて、山全体が清らかに光っているかのようです。
朝なのに電気をつける冬の空
高崎中尾中2年 飯塚 大和
【評】どんよりと曇った朝などは、私もつい電灯をつけてしまいます。薄暗いと、気分的にも寒く感じられますしね。
マフラーが花のように道彩る
高崎中尾中2年 阪本 香緒
【評】いろんな色と柄のマフラーを巻き、みんなが登校してくる朝の情景でしょうか。「花のよう」という比喩がいい。
大そうじ家に一言ありがとう
前橋天川小5年 鷹橋 実環(みわ)
ストーブのまわりはいつも友がいる
前橋荒子小5年 小林瑳和貴
祖母の剥く林檎座って待つ僕ら
前橋岩神小5年 谷田部可維
冬休み今年最後のそうじする
高崎新高尾小5年 飯塚 暖菜(かんな)
からっかぜみんなのほっぺをゆすってる
伊勢崎赤堀東小5年 新井 浩子
妹と柿のわけっこ三つずつ
太田藪塚本町小5年 佐藤 都和
北風にふかれて遊んだすべりだい
渋川中郷小5年 鈴木 一朗
カモ泳ぐボートのように波を引き
藤岡美土里小5年 村越ひいろ
落ち葉たち肩寄せ合って会話する
前橋山王小6年 上村 考輝
からっかぜサッカーしてるとのどかわく
高崎城山小6年 上原 聖蓮(せれん)
落ち葉散る街道通る美しい
高崎六郷小6年 下沢 健太
おでん鍋グツグツ煮込む日暮かな
吉岡中1年 関口 楓乃
丘の上ぽつりと寂しい冬木かな
高崎中尾中2年 石川 実玲
雪催(ゆきもよい)外を眺める僕がいる
高崎中尾中2年 清塚 楓斗
寒鯉の気持ちがわかる家の中
高崎中尾中2年 羽鳥 優斗
星光る寒空の下素振り中
東吾妻岩島中2年 鮫嶋  響