鈴木伸一選

2015年7月16日上毛新聞掲載


青空を雲が真っすぐ走ってる
前橋荒子小5年 太田くるみ
【評】雲が真っすぐ走るのは、風が強いからでしょうが、荒れ模様というのではなく、むしろすがすがしい感じです。
俳句書く静けさひびく夏の夜
前橋大胡東小5年 高井 莉歩
【評】「静けさひびく」がいい。これは、ふだんから俳句を書き続けていないとできない、たいへん上手な表現です。
いったん本をめくる手を止め汗ぬぐう
前橋桃木小5年 山下 好葉(このは)
【評】熱心に本を読んでいたのをちょっと休んで、汗をぬぐいます。暑い日の読書風景が、ていねいに描かれています。
暑いけどがんばって歩く一年生
前橋荒子小6年 堀越 充悟
【評】同じ登校班の1年生が、暑い中をがんばって歩いているのを、最上級生らしい優しい目で見ている堀越君です。
夏の朝鳥といっしょにさあおはよう
前橋永明小6年 岩渕 莉那
【評】鳥の声が、朝が来たことを告げています。気持ちいい目覚めに、「おはよう」の声も一段と元気にひびきます。
今日家にアイスがあるかと考える
前橋駒形小6年 鈴木 萌々(もも)
【評】とても暑い日。家に帰ったらすぐアイスを食べたいけれど、冷蔵庫にあるかどうか。確かに、それが問題です。
朝顔がうちゅうめがけてのびていく
前橋駒形小6年 根岸さくら
【評】ぐんぐん伸びてゆくアサガオのつるが、まるで宇宙を目がけているようだというのです。大胆な発想が楽しい。
あじさいの花が満開通学路
伊勢崎赤堀東小6年 高柳 聖奈
【評】美しいアジサイに彩られた通学路を歩くのは、梅雨どきだからこその楽しみ。雨は嫌だなんて思っちゃだめです。
野球の日夏にまけないヒット打つ
伊勢崎宮郷二小6年 川端 大翔
【評】夏の暑さに負けない元気さがあふれた俳句。会心の当たりを放って塁に出た作者の笑顔が、目に浮かぶようです。
朝起きて目覚し時計夏の音
東吾妻中2年 茂木 羽美
【評】目覚まし時計の音は一年中同じですが、俳句を書いていると、そこにも季節を感じることができるようになります。
まだかなと予定表見るプール開き
前橋荒子小5年 須永ひなの
下校中くさぶえふいて音楽隊
前橋荒子小5年 吉田 悠大
雨がふり心の中にしずくが一つ
前橋永明小5年 橋本夕月音
夏の朝散歩している鳴沢湖
高崎車郷小5年 清水 拡稀
梅雨明けだ静かな森で木がゆれる
伊勢崎境小5年 内田 陽翔(はると)
雨なのに少し暑いな夏になる
伊勢崎宮郷小5年 金子 美悠
みずたまり用心ぶかくくるみんな
伊勢崎宮郷二小5年 藤巻  遷
太陽と青い空の下で泳いだよ
前橋荒子小6年 額田 千里
家の前今年も入った田んぼの水
前橋桂萱小6年 手嶋 駿葵(としき)
スーパーでアイス売り場が目にとまる
前橋駒形小6年 石井 祐衣
雷がすずしい風をおいてった
前橋駒形小6年 藤井 優希
あさがおの花火大会開さいだ
伊勢崎豊受小6年 近藤 未来
太陽の赤に負けないすいかかな
伊勢崎宮郷二小6年 太田  蓮
つゆの中敬語の勉強ねむくなる
伊勢崎四中2年 南雲  拳
炎天下咲く花達も夏色に
東吾妻中2年 田村 香奈
五月雨にアテルイの碑もくろぐろと
高崎新町中3年 伊東 希望