鈴木伸一選

2015年8月13日上毛新聞掲載


帰り道田の水夕日うつしてる
前橋下川淵小5年 米山 日葵(ひまり)
【評】俳句は、生活の中で印象に残ったことを書けばよいのです。この句のように、身の回りをよく観察するのが大事。
窓ぎわで入道雲をじっと見た
太田藪塚本町小6年 近藤ひなた
【評】入道雲が、だんだん近づいて来ているのでしょう。「じっと見た」に、どこか不安な気分が感じられるようです。
公園に一人もいない夏の午後
前橋木瀬中1年 赤沢 杏奈
【評】夏の午後の公園は、焼けるような暑さです。人影もなく、しんとして、何だか非現実的な光景にさえ見えます。
かろやかに夏服の少女歩きだす
前橋大胡中3年 滝下  恵
【評】夏服の少女には、清潔感と健康美があります。それをとらえることのできた伸びやかな感性を、どうか大切に。
青春の顔をよせ合いさくらんぼ
高崎中尾中3年 石附 龍斗
【評】「青春の顔」は作者たちのことでもあり、サクランボのことでもあるでしょう。どこか甘酸っぱいのが青春です。
初めての座禅体験風感じ
伊勢崎一中3年 児島 結葵
【評】修学旅行俳句は、どうしても表面的なものが多いのですが、この句は、自分の体験を描いた分、実感があります。
びわの葉でてんとう虫が雨宿り
高崎桜山小5年 田中 詩歩
空見上げ臨海学校もうすぐだ
伊勢崎境采女小5年 光山 咲希
きれいな歌歌いたくなる夏の空
前橋大胡小6年 井上  花
かき氷おばあちゃんちを思い出す
前橋上川淵小6年 松嶋隆一朗
虫干しを初めて手伝い母の着物
伊勢崎赤堀東小6年 高柳 聖奈
夏ドリルやってるだけであせがでる
太田藪塚本町小6年 藍木 蓮華
風鈴が風とお話しているよ
水上小6年 ハリス歌陽
瓜の花黄色いかばんが通る道
伊勢崎四ツ葉学園中等教育学校1年蟻川 莉央
花火見て心明るく照らされる
吉岡中2年 斉藤くるみ
母親と花持ち歩く墓参り
玉村中2年 渡辺明日香
ひとりごとセミの返事を待っている
前橋大胡中3年 上田絃十朗
窓あけて譜面をめくる夏の風
前橋大胡中3年 反町 百香
夏の空飲み込んでいく入道雲
高崎中尾中3年 土谷 彩花
水田に青空映る帰り道
伊勢崎赤堀中3年 久保田花音
銀閣の鳥のさえずり夏がくる
榛東中3年 山崎 和花