健康通信倶楽部
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講座紹介

皮膚病態学(皮膚科)
群馬大学大学院医学系研究科
講師・医会長:文責 安部正敏
教授 石川 治
Dr. Ishikawa
私たちは皮膚を通して皆様の健康を守る皮膚科医です

群馬大学皮膚科の沿革
 群馬大学皮膚科は、1944年山碕順先生が初代教授として群馬大学医学部の前身である前橋医学専門学校に着任されスタートしました。72年には石川英一先生が第2代教授として着任されました。石川英一先生は全身性強皮症の診療、研究をライフワークとされ、膠原病についての診療・研究の礎を築かれました。92年、第3代教授に就任した宮地良樹先生は、従来からの膠原病診療および研究に加え、皮膚アレルギー、皮膚外科の診療、研究を大きく推進させた後、京都大学医学部皮膚科教授として転出されました。その後、当時助教授であった石川治先生が99年第4代教授に昇任され、現在に至っています。近年は細胞生物学、分子生物学など最新の知見や技術を積極的に取り入れ、教室のテーマは膠原病の診療、研究を中心として、皮膚アレルギー学、皮膚腫瘍学、皮膚外科学などと多岐にわたっています。また最近では、高齢化社会において大きな問題となっている褥瘡も大きなテーマとなり、創傷治癒の基礎的研究から臨床までを積極的に展開しています。来年秋には石川治先生が会長として第9回日本褥瘡学会学術大会を前橋で主催する予定です。全国から約5000人の医療従事者がグリーンドーム前橋に集います。学術的にはもちろん、参加者には群馬の魅力を精一杯アピールしようと準備を進めています。

初診はベテラン医師が対応
 皮膚病は患者さんにも容易に観察できますが、数多くある皮膚疾患の中から瞬時に診断を下すのはプロでもなかなか難しいものです。皮膚病変を正しく診断するためには、皮膚を読む眼を養わなければなりません。皮膚科医はわずかな変化を見逃さず、見て、触って、時には皮膚を採取させていただいて病気を正しく診断いたします。正しい診断なくして病気を治癒させたり、コントロールしたりすることはできません。皮膚科は初診が一番難しく、そして大事です。当科には他院から紹介されて、遠路おみえになる方も多く、そのために毎日初診患者専用外来を設け、ベテラン医師を配置しています。月曜日は田村敦志助教授または永井弥生講師、火・木曜日は石川治教授、水曜日は中村元信講師、金曜日は根岸泉非常勤講師が時間をかけて診察し、ご説明いたします。

再診の方のための豊富な専門外来
 皮膚疾患は皮膚だけの病気から、内臓をも侵して生命を奪うものまで、多種多様です。そこで皮膚科外来では、幅広い皮膚疾患に高度な知識と技術を用いて対応できるように

●膠原病総合(火)
●強皮症(木・金)
●エリテマトーデス(火)
●皮膚筋炎(火)
●シェーグレン症候群(月)
●皮膚腫瘍(月・木)
●皮膚形成外科(月)
●アトピー性皮膚炎(木・金)
●水疱症(金)
●皮膚血管炎(木)
●小児皮膚(金)
●乾癬(水)
●外来手術(月・写真1)

の各専門外来を曜日別に設けております。それぞれの専門外来担当医は、国内外で開催される学会参加や関連する基礎研究を責務としており、高い専門性を維持できるシステムを構築しております。

多数のベッドを擁する病棟
 皮膚科病棟は最大35床の規模で全国の大学病院や基幹病院の中でも間違いなくトップクラスです。診療は複数医師が患者さん1人を受け持つグループ診療制を採用しています。毎週火曜日は病棟医長、木曜日は教授による回診(写真2)を行ない、随時診断と治療法を吟味しながら治療にあたります。水曜日は手術日で、さまざまな皮膚腫瘍の手術が朝から続きます。なかでも、ホクロのがんである悪性黒色腫の治療では、転移の有無を遺伝子学的に診断する高度先進医療を行っており、その詳細は健康通信倶楽部のバックナンバー2号に掲載されています。

次世代のための取り組み
 日ごろ患者さんの目につくことのない皮膚科の研究室では、日夜膠原病などの難治性皮膚疾患の病態解明や新しい治療法の開発を行っています(写真3)。研究室もグループに分かれており、現在は

●全身性強皮症の病態解明と治療法の開発
●幹細胞などを応用した毛包再生法の探索
●アトピー性皮膚炎発症機序の解明
●RT?PCR法を応用した皮膚腫瘍診断法の開発
●創傷治癒における細胞内シグナル伝達解析

が主要テーマです。また、若手研究者は基礎医学の講座と共同で日夜研究に励んでいます。生体レベルから遺伝子レベルまでを網羅し、臨床に還元する研究を心掛けています。

 また、未来を担う医療人の育成にもスタッフが一丸となって熱心に取り組んでおります。外来では、時に若手医師や医学生を皮膚科医としての「眼」を養わせる目的で、皆様の診察に同席させていただくことがありますが、未来の医療人育成のため、ご理解とご協力を心よりお願い申し上げます。

市民への啓発活動
 皮膚疾患は中には、一般の方々になじみのない病気も数多く存在します。皮膚疾患は他の人にも容易に見られてしまうため、時に伝染病などと誤解され、患者さんの大きな精神的ストレスとなります。そこで私たちは、皮膚疾患について正しい知識を持っていただくために、一般向け勉強会を定期的に開催しています(写真4)。私たち医師の手づくりのアットホームな会で、どなたでも無料で参加していただけます。

「皮膚は内臓の鏡」 
 皮膚、髪の毛、そして爪…皮膚は内臓病変のSOSを映し出す鏡。皆様の健康のバロメーターとなります。皮膚の異常な変化はあなたへの静かな警告です。皮膚科医は科学的にその発疹を分析し、メッセージを読み取ります。そして、専門的技術を駆使して治療にあたり、時には他科への橋渡しを行ないます。お困りの際には、ぜひお気軽にご相談ください。


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