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健康何でも相談室
回答者は群馬大学医学部附属病院の専門医です。



.Q: 40歳からヘアカラーを使用していましたが、50歳のころ、いつものように使用した後にものすごいかゆみが起こり、夜も眠れなくなりました。皮膚科を受診したところ、自然植物染料を勧められ、以来、それしか使用できません。ただ色が限られているので、通常売られているヘアカラーでも大丈夫なよい方法はないでしょうか。
(女性・60歳・高崎)

A: パッチテストでかぶれの確認を
 かぶれを起こす病気は医学的には「接触皮膚炎」と言います。ネックレスの金属や植物の葉など日常身近にあるものから、ぬり薬、化粧品などさまざまな物質が原因で接触皮膚炎は起こります。接触皮膚炎の場合、一度あるもので接触皮膚炎が起こるようになると、同じものに触れた時に同じか、あるいはさらに強い赤みやかゆみの症状が出現します。

 接触皮膚炎を起こすかどうかを確かめるには、パッチテスト(貼付試験)という検査があります。背中あるいは腕に検査したい物質を2日間貼って2日後にはがし、はがした日とその翌日に判定をします。もし接触皮膚炎をおこす物質でしたら、貼った部分が赤くなったり、水ぶくれができたりします。

 ご相談の内容は以前にヘアカラーで接触皮膚炎を起こされたものと思います。もし市販のヘアカラーでご使用になりたいものがありましたら、そのヘアカラーあるいは試供品を持参の上、皮膚科を受診することをお勧めします。パッチテストするかどうかは皮膚科医とご相談された方がよいでしょう。
(皮膚科・中村 元信)

.Q: ひと月ほど前から腰が張り、腰や臀部に痛みを感じるようになりました。特に臀部はくしゃみをしたり寝返りを打ったりすると鋭い痛みが走ります。いわゆる「坐骨神経痛」と呼ばれる症状のようです。現在、妊娠5カ月ですが、関係あるでしょうか。日常生活での注意点、治療方法を教えてください。
(36歳・女性・高崎)

A: 腰痛予防には運動と姿勢に注意
 妊娠中に腰痛に悩む妊婦は多く、程度の差はあれ、妊婦の半分以上は腰痛を訴えているようです。この方の場合には、坐骨神経痛とおっしゃっていますが、坐骨神経痛では腰から一方の足にかけての坐骨神経に沿った放散痛などが特徴ですので、この文面からは必ずしも坐骨神経痛とはいえないと思います。

 妊婦の腰痛の原因として2つ考えられています。1つは体重増加による腰への負担、もう1つは、妊娠に伴って骨盤や関節の靭帯が緩んでくるために腰椎や骨盤を支える力が低下して起こる腰痛です。

 腰痛の予防と治療には、日ごろから運動することが大切です。中腰の姿勢では膝を曲げて足を開くこと、地面から物を持ち上げるときにはしゃがんで持つなど、腰に負担がかからない注意が必要です。運動ではウオーキングや水泳などが勧められますし、家庭でもスクワット(ひざの屈伸運動)やストレッチ(筋肉を伸ばす運動)なら簡単にできます。スクワットは、両脚を肩幅ほどに開き、膝を曲げながら腰を20ほど下ろしては上げる運動です。

 運動は妊娠の状態、時期によっては禁止されることもありますので、産婦人科の先生にまず相談し、場合によっては整形外科の先生を紹介していただいたらいかがでしょうか。
(整形外科・高岸 憲二)

Q: 20代のころから、よく眠れなかった後や疲れている時、心臓に痛みを感じることがしばしばあります。安静にしていれば30分ほどで治まりますが、家族に心臓病で亡くなった者もおり、重大な病気が潜んでいるのではないかと心配です。以前、同様の痛みがあった際、心電図をとったことがありましたが、異常は見つかりませんでした。
(39歳・男性・高崎)

A: 冠攣縮性狭心症や不整脈が原因か
 胸の痛みを感じるという症状(「胸痛」といいます)の場合、どのような状況で起こるのかが大変重要です。階段や坂道を上っている時やジョギング中におこる胸痛は、心臓に血液を送る冠動脈の動脈硬化が原因として起こる「労作性狭心症」の可能性があります。

 それに対してご質問をいただいた方の場合は、「よく眠れなかった後や疲れている時」におこる胸痛ですので、冠動脈が痙攣しておこる「冠攣縮性狭心症」や「不整脈」が原因の可能性があります。

 冠攣縮性狭心症とは、何らかの原因によって冠動脈が収縮し、心臓が血液不足に陥ってしまう疾患で、典型的には副交感神経の活動状態である明け方から早朝に起こります。冷や汗が出るほど症状が強い場合は、失神を起こしたり、危険な不整脈により生命にかかわる状態になる場合もありますので、しっかり検査を受けておくことが必要です。

 この疾患では症状のない時に心電図をとっても何も異常が見つかりませんが、24時間携帯できる心電計(ホルター心電計)を付け、夜間、症状が出現したときにどのような波形になっているかをみると、大抵の場合、診断できます。冠攣縮性狭心症と診断されれば、カルシウム拮抗薬や硝酸薬で治療します。またホルター心電図検査は、期外収縮や発作性心房細動などによる胸部症状の原因を明らかにすることもできます。

 もし、症状があるのに心電図上、全く異常が見られない場合、一般的に、心臓に重大な問題があって起こっている胸痛である可能性は低い、と思います。その場合、不安、心労、過労など精神的ストレスからくる「心臓神経症」が原因であることも少なくありません。
(循環器内科・倉林 正彦)

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