健康通信倶楽部
健康通信倶楽部
.
.
こころ・生活・食
« Back
.
.
large small

健康何でも相談室
回答者は群馬大学医学部附属病院の専門医です。



IllustQ: 子供のころから冬になると両足の指にしもやけができ、靴を履くのも大変でした。 大人になってからもたびたび発症しています。ここ数年、小学生の娘にもしもやけができ、赤く腫れあがり「我慢ができない」と苦しんでいます。体質的な遺伝というのは あるのでしょうか。また、予防法やできてしまったときの家庭でできる治療法を教えてください。
(35歳・女性・高崎市)

A: 体質的に遺伝する場合も外用と保湿につとめて
 “しもやけ”とは冬に発症する皮膚の病気です。医学用語では「凍瘡」といい、寒冷暴露によって生じる皮膚の血行障害が原因です。手足、耳、鼻など、体の先端部や突出部に出現します。皮膚科的には、たる柿のように手や足の指全体が赤くなる型(たる柿型)と小型の赤いボツボツが多発する型(多型滲出性紅斑型)との2つの型があります。子供に出ることが多いのですが、大人でもみられます。

 春になっても治らない時は、全身性エリテマトーデスという膠原病の一種のことがありますので注意が必要です。“しもやけ”から見つかる病気は他にもありますので、暖かくなっても治らない時や、成人になって初めてできた時は皮膚科専門医に相談してください。

 通常の“しもやけ”はビタミンE軟膏などの外用と、保温につとめることで自然によくなります。ご質問の方のように毎年発症する場合や、治りにくい場合にはビタミンEを内服するとよいでしょう。痒みや炎症が強いときはステロイド外用薬も有効です。

 ご質問の方は遺伝を心配されているようです。“しもやけ”になりやすい方は、汗っかきで冷え性であることが多く、そのような体質は遺伝するようです。

 日常生活での注意点としては、寒冷刺激を避けることが大切です。特に冬の始まりと終わりごろ(気温が5度℃前後で一日の温度差が大きい季節)に発症しやすいと言われています。湿ったままで寒いところにいるとなりやすいので、濡れた手袋や靴下はこまめにとりかえましょう。ご質問の方は靴を履くのもつらかったようですが、きつい靴を履くと循環不全が生じ、“しもやけ”をさらに悪化させる可能性があります。靴や靴下はきつすぎない物を選びましょう。また、入浴時にマッサージをするといいという意見もありますが、やりすぎるとかえって炎症が強くなりますので注意してください。毎年出てくる仕方ない病気とあきらめないで、一度お近くの皮膚科専門医にご相談ください。 (皮膚科・清水  晶)

Q:10年ほど前から1年中、夏でも両足の足裏が冷え、ピリピリとした痛みやしびれも感じます。温湿布を直接張り厚地の靴下をはいていますが、温まりません。就寝前に毎日20分ほど足浴したり、寝る時には湯たんぽや電気毛布を利用したりしていますが、足の冷たいのは変わりません。良い解決方法はないでしょうか。
(60歳・女性・前橋市)

A: 重大な病気が潜んでいる可能性も。専門医を受診して  10年間も悩んでいらっしゃるとは大変ですね。俗に「冷え性」はあまり病気とは認識されず、相談者のように生活の工夫で対処されている方が結構多いようです。

 「冷え性」は皮膚に存在する毛細血管の循環障害が原因となります。寒冷環境下で人間は、皮膚の毛細血管を収縮させて体温を逃がさないように調節します。このように無意識のうちに身体を正常な状態に維持するように働く神経のことを自律神経といいますが、自律神経に異常を来すと血管が収縮した状態が続いてしまい「冷え性」となります。また、血管を流れる血液量が少なくても、同様のことが起こります。低血圧や貧血、また筋力が弱っている人も血流が停滞してしまいます。

 しかし、相談者の場合、両足の冷感が冬のみならず真夏を通して1年中続くというのは普通ではありませんね。このような方の場合、「冷え性」の裏に思いもかけぬ重大な病気が潜んでいる可能性があるということを最も注意しなければなりません。

 しもやけができやすかったり、足趾がはれていたり、足趾の色が白−紫−赤に変わったり(この現象をレイノー現象といいます)することはありませんか? これらの症状は全身性強皮症などの膠原病でよくみられる症状です。膠原病は皮膚のみならず内臓にも重篤な症状を来す全身性疾患です。

 また、50歳以上の男性に多い疾患ですが、動脈の壁が硬くなることで血管狭窄を来す閉塞性動脈性硬化症や糖尿病などの有無についても調べてみる方がいいでしょう。ぜひ、早急に専門医を受診されることをお勧めします。どの科にかかっていいか迷う場合にはお近くのかかりつけ医師に相談し、一通りの検査をしてもらった後専門医に紹介してもらうといいでしょう。 (皮膚科・安部 正敏)

Q:最近、ふくらはぎから膝の後ろにかけて「足がつる」ことが多くなり心配です。朝、起きがけに伸びをするだけで激痛がおこり、普段のちょっとした動きでも突然つってしまうこともあります。私は事務の仕事で、夜遅くまでデスクワークをしています。かかとのやや高い靴をはいている時間も長いので疲れからきているのでしょうか。内臓疾患が原因の場合もありますか。また、つらない予防法、つってしまった後の患部のケアを教えてください。
(32歳・女性・高崎市)

A:こむら返りの原因、治療、予防  ふくらはぎの筋肉が急につった(けいれんした)状態は、「こむら返り」と呼ばれています。「こむら」とは「ふくらはぎ」のことを指します。「朝がた何気なく伸びをしたときや、水泳などの運動をしているときに、急にふくらはぎがつって身動きできなかった」という経験は多くの人にみられています。健康な人でも半数くらいの人は、年に1回程度はこむら返りを経験しており、大半の人では心配はありません。なぜこむら返りが起こるのかという本当の原因は不明ですが、起こりやすい状態は知られています。運動不足、運動過多、冷え、水分の不足、ミネラル・ビタミンの不足などです。こむら返りが起こりやすい病気(病態)としては、糖尿病、肝硬変、甲状腺機能低下症、慢性腎不全、多発性神経炎、脊椎の病気、電解質異常、脱水、妊娠後期などがあり、また、ある種の高血圧や高脂血症などの薬を飲んでいる場合にも起きやすくなります。こむら返りがしばしば起きる人や、全身のあちこちに筋肉のつれがみられる場合には、原因となる病気が潜んでいないかどうかを調べる必要があります。

 こむら返りが起きてしまったときには、つま先をゆっくり手前に引き寄せ、ふくらはぎの筋肉を伸ばすようにします。また、寝た姿勢のまま、足の裏で壁やベッドの端を強く押してください。ほとんどの場合、これらでスッとこむら返りは消えます。落ち着いたら、暖かいタオルで暖めながら軽くマッサージをします。

 こむら返りの予防法としては、日ごろからアキレス腱のストレッチや適度な運動、運動後の水分や電解質(スポーツドリンクなど)の補給にも気を付けましょう。かかとの高い靴はふくらはぎに負担がかかりますので、かかとの低い靴がよいと思います。また、布団の重みで誘発されることもありますので、軽い布団にして、足も冷やさないようにしましょう。ビタミンE、ビタミンB1、カルシウムやマグネシウムを補給するとこむら返りが起きにくくなることが知られています。マグネシウムを多く含む食品は、大豆食品、魚介類、海藻、木の実などです。また、漢方薬の一種である芍薬甘草湯も有効な場合があります。 (神経内科・岡本 幸市)

健康通信倶楽部トップページへ戻る



△TOP



Copyright © Jomo Shimbun, Inc. All rights reserved.