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健康何でも相談室
回答者は群馬大学医学部附属病院の専門医です。



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Q: 朝起きて目を開くと右目に小さな黒い点のようなものが見えます。少し時間がたつと消えて気にならなくなりますが、最近は少しの間、目を閉じて開くだけでも見えるようになってきました。コンタクトレンズを使用していますが、レンズの汚れや傷ではありません。この症状の原因はどんなことが考えられるでしょうか。  42歳 女性(前橋市)

A: 飛蚊症は眼科受診を
 飛蚊症が疑われます。白い壁などを見たときに黒い点や糸くずのようなものが動いているのに気付くことがあります。このような症状を飛蚊症といいます。

 私たちが物を見ることができるのは、目に入った光が水晶体(カメラのレンズに相当)で屈折して網膜(カメラのフィルムに相当)に像を結ぶからです。水晶体と網膜の間には硝子体という卵白のようなものがあります。透明な硝子体が濁ると、これが影になって網膜に映るため、黒い点や糸くずが見えるようになります。この硝子体の濁りのほとんどは老化によって起こります。

イラスト  飛蚊症の原因として最も多いのは硝子体剥離です。硝子体剥離とは硝子体が網膜からはがれることです。硝子体剥離は無害ですが、まれに網膜に破れ目(網膜裂孔)ができることがあります。網膜裂孔は初期であればレーザーで治療することも可能ですが、網膜剥離が起こると手術が必要です。そのほか、飛蚊症の原因として、糖尿病などの眼底疾患に伴う出血、眼内の炎症(ぶどう膜炎)などが挙げられます。

 飛蚊症の多くは無害ですが、網膜剥離や糖尿病網膜症などの疾患によって起こることもあるので、飛蚊症を自覚したら眼科医の診察を受ける必要があります。 眼科 大谷倫裕

Q:ここ数年、季節を問わず、毎朝、起き抜けに血の気の引いたような感じで顔色が悪く心配です。同時に倦怠感もあり、すっきりと起きられません。顔色は午前中いっぱい悪いままです。貧血検査では異常はなく、睡眠時間は平均6時間くらいです。何か病気が関係しているのでしょうか。 29歳 女性(高崎市)

A:毎朝体調がすぐれない方 一度医療機関で相談を

 心配しておられる症状は、気持ちは覚醒して活動しようとしても、身体は睡眠中の状態で覚醒して活動する状態になっていないために起きる症状の可能性があります。睡眠中は自律神経の中でも副交感神経の活動が優位になり、交感神経は休息しています。副交感神経が優位の時は、心拍数が減少し血管が拡張するために血圧は低下します。起立した時には血液が下肢に移動し心臓へ戻る血液が少なくなり、血圧がさらに低下します。この時、交感神経が適切に働けば、血管を収縮させ心拍数を増加させ血圧低下を少なくできますが、不適切な場合は脳など大事な臓器に血液を十分に送ることができなくなってしまい、血の気が引いた感じや元気が出ない状態になります。

 睡眠が量的や質的に十分に取れていない人(睡眠時間が短い、睡眠が浅い)、自律神経の調節が上手にいかない人(起立性調節障害:思春期に発症し春〜夏に悪化、起立性低血圧症:起立時に低血圧症状を自覚する)にみられ、特に普段から血圧の低い人は症状が出やすいと考えられます。そのほか、貧血、特に鉄欠乏性貧血の人、夜間の呼吸不全のため起床時に体内に二酸化炭素が蓄積し酸素が不足した状態になっている人(睡眠時無呼吸症候群や筋疾患)などにも同じような症状がみられます。

 ご質問の方は、貧血はなく睡眠時間は確保できているようですが、睡眠の質はどうですか。また、糖尿病、内分泌疾患、薬でも起立性低血圧症を起こすことがあります。医療機関で検査を受け、相談されてはどうでしょうか。 内科 長谷川昭

Q: 先日、娘に「加齢臭がする」と言われました。最近よくテレビなどで耳にする「加齢臭」が自分にもあったのかとショックでした。「加齢臭」とは何が原因で起こり、年齢的にはいつごろから気になるものでしょうか。また、食事や喫煙も関係していますか。対処法、予防法を教えてください。 50歳 男性(前橋市)

A: 加齢臭の原因と対策  加齢臭は40歳代以降の中高年男女に発生する体臭の一種です。腋臭、足臭、口臭などが明らかに不快な臭いであるのに対して、加齢臭は「古本のような」「脂っぽい」「青臭い」などと表現されるにおいであるため、あまり認識していない人も少なくないと思います。

 加齢臭の主な原因は、皮脂中に存在する9-ヘキサデセン酸(パルミトオレイン酸)という脂肪酸が皮膚常在菌や空気中の酸素によって酸化分解されて生じた2-ノネナールという揮発性アルデヒドです。9-ヘキサデセン酸は若年者の皮脂成分にはほとんど含まれないため、その分解産物であるノネナールも若年者では生成されないわけです。低脂肪の植物性食品が中心であった食事から動物性脂肪の多い欧米風の食生活へと変化したことにより加齢臭やその他の体臭が発生しやすくなったと考える人もいます。喫煙や飲酒も脂肪を酸化させるので好ましくないと言われています。

 最も有効な対処法は体臭の原因となる皮脂や汗と皮膚常在菌を長時間皮膚にとどまらせないことです。すなわち、体を毎日洗浄して清潔に保つことと清潔でにおいのない衣類を身に着けるのが最も重要です。外出先では市販のウェットティッシュや脂とり紙などを使用するとよいでしょう。また、化粧品会社などから発売されている制汗作用、殺菌作用、抗酸化作用などを有する制汗デオドラント製品や香料の使用も加齢臭の制御に有効です。 皮膚科 田村敦志

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