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太るもやせるもあなたが主役 あなたが減らす あなたの体重 飲み物論 群馬大学教育学部教授 高橋久仁子 暑さが厳しくなると魅力的なのが冷たい飲み物。ついついあれもこれもと手が伸びてしまいます。でも、あなたが飲もうとしている飲料のエネルギーはどれくらい? いろいろな成分を溶かし込んだ飲料は、ものによってエネルギー量がまちまちです。各種飲料のエネルギーを考えてみましょう。
カロリーゼロの飲み物は? でも、缶・ペットボトル入り飲料に「ノンカロリー」「カロリーゼロ」と書いてあっても必ずしもカロリーゼロではありません。これは食品の栄養表示基準制度の決まりで100ミリリットル当たり5kカロリー未満なら、こう書いて構わないことになっているのです。ですから100ミリリットル当たり4.9kカロリーの飲料であれば「カロリーゼロ」と書けますが、これを1000ミリリットル飲めば49kカロリー摂取することになります。 「低カロリー」や「カロリーオフ」という表記は100ミリリットル当たり20kカロリー以下ならOKです。カロリーオフと書かれた20kカロリー/100ミリリットルの飲料を500ミリリットル飲むと100kカロリー。これはコンビニのおにぎりの半分強のエネルギーです。 かつて、清涼飲料水といえば糖質系甘味料(砂糖、ブドウ糖・果糖液糖など)を使用した、エネルギーが100ミリリットル当たり40kカロリーを超える製品が主流でした。近年、それらに代わって無糖・低糖の茶系飲料や「スポーツ飲料」が増えてきました。透明・半透明の液体だと「水代わり」と錯覚するかもしれませんが、何キロカロリーあるのか確かめてからお飲みになる方がよいのではないでしょうか。
特定保健用食品の飲料は? 「体脂肪が気になる方に適しています」との表示が許可された高濃度茶カテキン入り飲料の場合、12週間(84日間)の飲用で平均体重70.7kg(BMI26.5)が69.0kg(BMI25.8)に減少したとのことです。日常生活を変えずにこれを飲んだだけでの減量であったことを強調していますが、生活を変えるとどうなるのでしょうか。体重60 の女性の場合、1日当たり急ぎ足の歩行を20分追加し、米飯摂取を60g減らすと90日間で1710gの体脂肪が減る計算となります。「何か」に頼らなくても減らすことはできるのです。 なお、この製品は「BMI22未満の女性では体脂肪低減効果がない。だから安全」とも主張しています。「体脂肪が気になる方」はBMI22未満の人にもいますが、その人々の利用は効果がないということです。 特保であっても効果はかなり限定的であることをご承知おきください。
糖質ゼロでもカロリーあり というのも商品名が「ゼロ」という菓子を「カロリーゼロ」と誤解する人が少なからずいたことを数年前に経験したからです。砂糖を使っていないことを特徴とする菓子で「砂糖がゼロ」。エネルギー量は包装表面に明記されていたのに、商品名に惑わされてしまったのです。 「糖質ゼロ」をうたう発泡酒のエネルギーは100ミリリットル当たり24kカロリーとの記載です。糖質は炭水化物のことで1gにつき4kカロリーを体内で発生します。糖質をほぼゼロにすれば糖質由来のエネルギーはありませんが、アルコールに由来するエネルギーはそれなりにあります。アルコールが体内で発生するエネルギーについては諸説ありますが、1グラムにつき約7kカロリーが現時点の公式見解です。 「糖質ゼロ」の発泡酒のアルコールは4%なので100ミリリットルに3.2gのアルコールが含まれるわけです。このエネルギー23kカロリーと、わずかに残る糖質由来のエネルギーを合わせて24kカロリーなのでしょう。同じ会社の従来の発泡酒(45kカロリー/100ミリリットル)と比べるとエネルギーが47%少ないことは事実です。しかし、当然「カロリーゼロ」ではありません。 ちなみに「糖質70%カット」をうたう他社の発泡酒のエネルギーはA社製品が22kカロリー/100ミリリットル、B社製品が29kカロリー/100ミリリットルです。どれも似たようなものですが、糖質をいくらカットしても「カロリーゼロ」にならないことにご注意ください。
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