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講座紹介 総合診療部[総合医療学講座、統合和漢診療学講座] 群馬大学医学部附属病院 教授 堀内龍也教授 田村 遵一
設置の背景 しかし、一方で医師の専門化、細分化も進んだ結果、「全体を診られる医師」が不足していることも問題となってきました。高度先端医療を提供することも大学病院の大切な役割の一つですが、受診者の訴えを真摯に受け止め、診察して必要な処置を施す、あるいは必要な専門科に紹介できる医師、すなわち「病気ではなく患者を診られる総合医:全人的医療の実践医」の養成も大学の重要な使命である、との考え方が提唱され、全国の医科系大学に総合診療部が順々に設立されてきました。
平成14年4月には、株式会社ツムラからの寄付講座「統合和漢診療学講座」が設置され、総合診療部と協力して診療に当たることになりました。東洋医学と西洋医学の利点を融合した、新しい診療形態を目指して努力してきました。全国でもユニークな診療科として高い評価を得ています。 和漢のスタッフは小暮敏明教授、巽武司講師、佐藤浩子助教の3人です。 平成15年4月の大学院再編成に伴って、大学院医学系研究科に「総合医療学」が設置されました。大講座「社会環境医療学」の一員として、公衆衛生、医学哲学・倫理学、医療情報、リハビリテーションの各分野と協力して社会貢献関連の研究に取り組んでいます。 診療内容 総合診療部を受診される方の訴えは本当にさまざまです。頭痛、腰痛等の痛みもあれば、全身倦怠感や「がん」を心配されている方等「よろず相談所」というところです。お話を伺って適切な診療科が分かればすぐに紹介しますし、総合診療部外来で検査をしてから紹介することもあります。全身にわたる病気や、寄生虫疾患等、他科で取り扱っていない疾患の方、漢方治療を希望される方は総合診療部で治療する場合もあります。さらに診断困難な不明熱等では入院精査も可能です。また、女性専用外来は佐藤、奥両医師が担当しています。 研究内容 総合医療学の大学院講座設置後、3人の大学院生が入学しました。主に老年医学の立場からの研究を進めて、1人は学位を取得して卒業、2人が臨床研究に取り組んでいます。今後も、より臨床現場に密着した、社会にすぐに役立つような研究を進めたいと考えています。 また、統合和漢診療学講座では、主に漢方薬を中心とした基礎的、臨床的な研究に取り組み、多くの学術論文を社会に送り出してきました。 今後の目標 総合診療部は発足当時から「社会」「教育」「地域貢献」「全人的医療」をキーワードとして活動範囲を広げてきました。附属病院では田村が2006年4月から病院長補佐(地域医療担当)に任命され、病院の運営に参画しています。また、医学部医学科では2000年から教務委員として学生の教育に携わり、新しい教育システムの構築に努力してきました。2007年4月からは教務委員長として、医学部教育の責任者となり、同7月からは医学科長補佐に任命されています。 総合診療部は社会との連携の一環として、平成13年4月に発足した群馬大学医師会の事務局を担当してきました。田村と藤田欣一助教授(現在は真木病院診療部長)が当初から理事として参加し、藤田の転出後は川田が理事として事務局を担当しています。現在、田村が副会長として、森川会長の指導のもと、医師会の発展を目指しています。 新しい臨床研修システムの導入による医師の偏在の問題が大きな社会問題となっています。大山が当院の臨床研修の実務責任者として活躍していますが、今後はさらによい研修システムを構築して、「医師が集まる群大病院」を作り上げなければなりません。そのなかで「若い総合医」を育てるのも重要な任務ですが、一定のキャリアを積んだ上で方向転換を目指す中堅医師の受け皿となることも大切です。すでに女性医師の職場復帰支援も2人受け入れましたが、今後も新卒医師だけでなく、総合医を目指す医師を広く受け入れるとともに、研修病院、診療協力病院にも協力をお願いし、群馬県を中心とした地域の総合医療のレベルアップに貢献していきたいと考えています。
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