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(2007/06/16)
《刻々 知事選(下)》 巻き返しへ論戦激化 逆風 安倍内閣の支持率低下、多選禁止の法制化の動き、投票率の低下…。独自の選挙戦術で支持を広げる四陣営だが、それぞれに逆風も吹き付ける。必死に風を遮り、時には相手の逆風を自陣の追い風にしようと、決戦を前に論戦は激しさを増す。
「しがらみのない県政に変える必要がある。私なら実現できる」 六月初めの日曜日、元県議の山本龍氏は富岡市から自転車をこぎ出し、集会会場の太田市に向かった。途中で遊説も行い、県政改革を訴えた。
四月の県議選では若手や女性が組織に頼らず激戦を勝ち抜いた。「一生懸命かいた汗は評価される。有権者はちゃんと見ている」。山本氏は都市型の草の根戦術でがむしゃらに乗り切る覚悟だ。 「保守同士の内輪争いが注目を集め、肝心の政策論争が脇に追いやられてしまっている」。吉村駿一氏陣営の嶋津良夫選対本部長は嘆く。 吉村氏を推薦する共産は四月の県議選で二議席から一議席に後退。「知事選の前哨戦」として保守系がしのぎを削ったあおりを受けた格好だ。 今回も保守分裂による争いに埋没する恐れがある。陣営は、参院選で巻き返しを狙う共産の奮起が知事選での得票に結び付くと期待する。 嶋津本部長は「社会格差と貧困をなくし、憲法と生活を守るという主張は共通する」とし、参院選と連動した選挙戦も想定。群馬選挙区に出馬する酒井宏明氏と遊説が重ならないように調整することなどを考えている。 五月末、総務省の研究会が、首長の多選の法的制限を合憲とする報告書を提出した。自民はこれを踏まえ、知事や政令市長の連続四期の立候補禁止を法制化する方針を決めた。 五選に挑戦する小寺弘之氏は多選批判にさらされる。開会中の県議会一般質問でも、自民議員らから集中砲火を浴びた。 小寺氏は「短くても長くても腐るものは腐る。多選の弊害はその人の資質の問題」などと反論。小寺氏を支持する市町村長らも「知事はクリーンで平等。失政もない」などと擁護する。 戦術面でも不安を抱える。支援団体「群馬県民の会」が選挙母体だが、「船頭は多いが仕切り役がいない」との声も。同会幹部は「素人の集まり。みんなで行動するしかない」と語る。 自民は五月下旬、大沢正明氏を推薦から公認に格上げした。党内の結束を強化し、選挙戦に向けて本格的に動きだそうとした矢先、年金問題などで安倍内閣の支持率が急落した。 「影響を想定せざるを得ない」。金子泰造県連幹事長はショックを隠せない様子だ。「同日選となれば参院選と知事選の投票行動が連動する。自民嫌いが勢いづくのが怖い」と危機感を募らせる県議もいる。 それでも、各地で開催している大沢氏の地区後援会発足式には順調に人が集まっている。公明の推薦も取り付けた。陣営は「逆風をばねに結束する」と互いを鼓舞する。 |
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