自民党県連は十九日の県議団総会で、参院選比例代表に出馬する公明党公認の加藤修一氏を推薦することを決定、同党県本部に推薦状を渡した。比例代表には、本県関係の三人が自民党公認で出馬を決めているが、「重点候補」と位置づけている上野公成氏と同等の支援態勢をとる方針。加藤氏に対する県連の支援姿勢を鮮明にすることで、知事選で自民党公認の大沢正明氏を推薦した公明党の組織票固めを狙う。
同日午前の県議団総会では、公明党対応を一任されていた笹川尭県連会長が、大沢氏への同党の推薦状を示し、知事選で支援を受ける見返りとして加藤氏を推薦し、選挙戦で支援することを提案。異論は出ず、拍手で了承された。
比例代表には本県関係で上野氏のほか、尾身朝子氏、中山恭子氏が自民党公認で出馬を表明している。自民支持票の分散が確実な中で、他党候補を「重点」と同じ扱いとしたことについて、笹川会長は総会後「公明党から推薦をいただいたからには、こちらもしっかりと支援していく。(尾身氏については)党本部からの要請がなく、中山恭子氏は他県の人。県連としては上野氏と加藤氏の二人を本気で支援していく」と述べた。
県連は上野、加藤両氏への票配分の方法の検討に入った。公明党県議がいない衆院小選挙区の二区、三区、五区を中心に、二氏の集票目標を設定し、国会議員と県連所属県議が各後援組織に働き掛ける案で調整するとみられる。
自民党県連からの推薦に対して、加藤修一氏は「今回は非常に厳しい選挙戦になる。(自民党の他党候補推薦は)なかなかないケースであり、個人としては大変ありがたく受け止めている。地球環境への真剣な取り組みを訴えていきたい」と歓迎している。
◎知事選対策で「異例の対応」
参院選の選挙協力で、公明党はこれまで無所属を含めた自民党からの立候補予定者を十三選挙区で十四人推薦している。
これに対して、自民党は推薦を受けた選挙区ごとに支援者名簿の提出などで公明党の比例代表の立候補予定者を実質的に支援しているが、公式に推薦している例はない。
両党とも比例代表の立候補予定者を抱え、選対幹部間の協議では「友党といえども比例代表の推薦は筋が通らない」との認識で一致。加藤氏への支援は推薦ではなく「協力候補」の扱いで調整してきた。
今回の自民党県連の決定について、自民党本部の谷津義男選挙対策総局長は「知事選の応援のためという特殊事情がある。地元の対応であり、党本部は関知しない」と指摘、あくまで例外的な措置であるとした。
県連の金子泰造幹事長も「確かに異例の対応だが、参院選と同じ時期に知事選を抱えているのは群馬県だけ。特殊な選挙事情を(両党本部に)理解してほしい」と苦肉の策を強調した。