《2007群馬県知事選》
(2007/07/10)

《07知事選 主張を診る (中)》 企業誘致助成に賛否 経済・地域活性化

 地方分権が進み、自治体間の競争が激しさを増している。産業や観光を振興させ、活力ある地域づくりを進めるためには、これまで以上に豊かな発想力や県民を引っ張る指導力が知事に求められる。知事選主要四候補を対象にしたアンケートでは、企業誘致の手法などをめぐって意見が分かれた。
 産業振興策として企業を誘致することは、税収アップや雇用拡大にもつながるため、各候補が力を入れる。助成制度を設けて企業誘致を進めることについては、山本龍、大沢正明の両候補が賛成し、吉村駿一候補が反対した。

◎4人4様の施策

 山本候補は「知事のトップセールスが不足し県内企業が撤退している」と批判。「県内企業、進出する企業は積極的に応援する」として、企業立地促進条例による投資額の10%(上限五十億円)助成などをマニフェストに掲げる。
 大沢候補も、補助金や税制措置などのほか、トップセールスで企業誘致を進めると強調。「自然災害が少ないことをアピールし、本社機能のバックアップ拠点として新たな企業を誘致していく」と具体策を示す。
 これに対して、小寺弘之候補は「企業に直接的な助成金を出すのでなく、交通網の整備をはじめ、保育、教育、福祉、医療、治安など総合的な政策で企業立地を促進する」と主張する。
 一方、吉村候補は別の方法で税収増対策を提案する。「大企業減税の制度を改めるよう国に求め、地方税収の増加につなげる。正規社員の拡充、社会保障の充実などによる地域経済の活性化を進める」とする。
 大型店の出店規制については山本、吉村両候補が賛成。農業分野では、小寺、吉村、大沢の三候補が「農産物の輸入自由化を進めるべきでない」に賛成した。
 観光振興や誘客対策も地域活性化に有効だ。集客効果が期待されるザスパ草津を財政的に応援することには山本、小寺の両候補が賛成し、設立予定のプロ野球新球団の応援は山本、小寺、大沢の三候補が賛成した。
 山本候補は「サッカーや野球などのスポーツは群馬の子供たちの夢。どんどん応援したい。群響を例にした文化産業や高崎映画祭も注目すべき都市観光だ」と指摘、スポーツや文化に期待する。

◎入山料に温度差

 国立公園として独立する尾瀬で入山料をとり、環境保護などに役立てることには、大沢候補が賛成、山本候補は反対した。小寺候補は「保護と利用の両面から慎重に検討すべき課題」として賛否を示さなかった。
 観光振興ではこのほか、吉村候補が「誇れる農業を活用したグリーン・ツーリズムや産直農産物直売所など地域での取り組みを応援する」と提案。大沢候補は「文化遺産や水源県としての美しい環境、風光明美な温泉地など多くの観光資源があるが、知名度の点から問題がある。まず、群馬の魅力を知ってもらう」とし、自ら全国にアピールする姿勢を示す。
 市町村への交付金制度の新設は山本、大沢の両候補が賛成。都市住民が生まれ育った故郷に所得税の一定割合を納税できるようにする「ふるさと納税」導入については山本候補が賛成、吉村候補は反対した。小寺候補は「まやかしの地方分権だ。地方への税財源の移譲を進めることが先決」としている。


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