視点 オピニオン21
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吾妻森林管理署長 
片田 満廣
さん(中之条町伊勢町)

【略歴】天竜林高卒。40年長野営林局採用、飯田営林署を振り出しに4署に勤務。その後林野庁勤務を経て59年から前橋営林局(現関東森林管理局)管内棚倉営林署をはじめ局署に勤務、現在に至る。


外の遊びは社会性培う

◎森や山の思い出

 皆さんは森、山と聞いて何を連想(思い出)しますか。私は、森からは子供のころ一年を通じて友達と遊んだ神社、それも三カ所の神社でそれぞれ違った遊び方を楽しんだことです。一番に思い出すのは、神社の広場で軟式テニスボールと自分で竹を削って作ったバットを使って草野球をしたことです。二番目に思い出すのは、神社の境内で社の回りを巡りながら隠れたり、神社の森の中で大きな木々を隠れ場所にした隠れんぼです。そして、夏には何種類ものセミを捕ったり、木登りをして遊んだことです。

 山からは、一番に思い出すのは秋のキノコ狩り、学校の帰りにかばんを放り出してマツタケの城へ直行したり、友達とキノコ採りに山へ入ったことなどです。二番目に思い出すのはまき取りです。そのころはまだかまどでご飯を炊いたり、まきで風呂を沸かしたりしていたので、その燃料となるまきを取りに、お袋や近所のおばさんたちと山へ入ったものです。

 私が森と山の思い出から連想するのは、子供のころの遊び場だった杉の大木をはじめ、イチョウ、アオギリなどの生い茂る神社の森と、遊び場兼燃料採取場だった山です。

 遊び場でもう一つ忘れられないのは川です。水ぬるむ春から夏、そして秋にかけてよく遊んだ川です。特に夏休み中は川にカッパの校長先生がいれば皆勤賞がいただけたんではないかと思うくらい、毎日のようによく通ったものだした。中でもアユの友釣りは最高の楽しみで、朝夕は友釣りをして、日中の暑い間はカッパに変身して川に潜り、アユや天魚、ウナギまでも追いかけ回していたものでした。

 つまり、森や山に加えて川から連想するのは、遊び場、古里、お袋で、すべてが子供のころの思い出につながっています。

 今は既にそのころから四十数年たっていますが、この間に生活環境が変わり、遊び場も古里も大きく変わり、子供たちから遊び場と古里を取り上げてしまっていたのではないだろうかと思います。近隣の子供たちが集まって屋外で日が暮れるまではしゃいでいる光景を見ることも、めっきり少なくなったように思います。
 かつては、こうした子供たちが集まって遊ぶ中から自然にコミュニケーションが生まれ、年長者は後輩のことを思い、何か事があれば助けたり教えてあげたりしていたものです。こうしたなかから社会性が醸成され大人へと成長していったものでした。

 これからの社会を託す子供たちにしてあげられること、それは屋外で活動することの楽しさを経験させてあげることです。森林管理署では、国有林をフィールドとして森林教室を行っておりますが、その一助になればと考えています。

(上毛新聞 2001年11月18日掲載)