視点 オピニオン21
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高崎のまちづくりを考える会代表 
渡部 恵知子 さん
(高崎市上中居町 )

【略歴】高崎市出身、武蔵野音楽大学ピアノ科卒。1974―79年、東京農業大学第二高校音楽科講師、99年度高崎女性経営者研究会会長、92年プチローズ設立、代表。

地球上の生き物



◎命の連鎖で子孫を残す

 私は高崎市でハーブ&アロマの専門店を経営しています。フラワースクールを展開中、人間を含めた地球上すべての生き物は〈植物あってこその命〉という事実に気づき、開店しました。

 ハーブ(植物すべてのこと)とアロマセラピー(芳香療法)、そして東洋医学の経穴経絡つぼ療法をオリジナルにミックスした施術を行っているほか、健康は家庭からの思想のもと、この技術を伝える資格取得の集中講座も開講しています。

 学生時代から「人の生命って?」「生きる意味は?」「どうして現在、ここにこうして生きているのだろう?」と疑問を抱いていましたが、東京での芳香整体の講義中、「あらゆる動・植物、生き物すべては、子孫を残すために命の連鎖を繰り返すこと。それが今、ここにあることなのです」と教えられ、ストンと長年の胸のつかえがおりました。

 ならばそれにかかわる仕事をしようと、人生目標を定め、子供の心の育成、安心安全な食べ物、心と体の健康、環境問題、学校教育システム、女性の生き方、まちづくりは人づくり、そして病気と予防医学について学び、できることから行動してます。

 さて、その予防医学のことですが、平成十四年六月二十九日、前橋の県公社総合ビルホールで、NPO法人の日本自然治癒力研究会と日本自然治癒医学協会の共催で「地球・環境・健康・食の自然農法(不耕起栽培)と自然治癒力について」のシンポジウムが開催されました。医学博士、理学博士、実践者の方々によるデータに裏付けられた興味深い内容の講義で、ここでも地球上のすべての生き物は植物の循環サイクルの上に成り立ち、生命の源であることを確認しました。また、生き物本来の野性の力、生命力を高めるために化学肥料・農薬・新薬に頼らず、自らの防衛本能システム、つまり免疫力、自然治癒力を高めることが大切なのです。

 「病は気から」の言葉のように、心のありようで病気になるのも事実で、例えば人が怒りの心を持った瞬間、脳からアドレナリン物質が放出され、それはたった○・五秒で血液を酸化させるほど、毒蛇に次ぐ毒性を持つそうです。

 四十年ほど前、野菜に付着している回虫駆除のために、合成の中性洗剤が世に出ました。当時の有識者は人体に及ぼす危険性を指摘したそうですが、経済の流通にのり、現在に至ってます。これはある意味で人体実験とも言えましょう。また同様に歯磨き粉も合成洗剤ですし、OA機器や家電の電磁波も人体に悪影響があるのは明白です。今後五、六年には、何らかの社会問題になると予測されます。私たち人間は、地球上のすべての生命のつながりを切断してはいけないのです。

(上毛新聞 2002年7月16日掲載)