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赤城高原農業観光協会長 後藤 忠彦さん(昭和村糸井)

【略歴】利根農林高卒。元同村農業委員。昭和村りんご研究会の会長を務め、農業の新技術導入など研究。赤城高原農業観光協会の初代会長に就任。昭和村議。

リンゴ


◎ダイエットに効果的

 リンゴがおいしい季節になりました。群馬県でリンゴ? と思う方も多いのではないでしょうか。長野や青森などでの生産量が多いために、そう思われる結果となります。しかし、群馬県でもおいしいリンゴがたくさん作られています。リンゴの品種も多数育成されています。「あかぎ」「陽光」「新世界」「ぐんま名月」等がそれです。

 リンゴは食べるとおいしいだけでなく、健康にも役立つことがわかってきました。実はダイエットにもかなりの効果があります。リンゴに豊富に含まれる食物繊維。これにはダイエットに非常に効果的な四つの作用があります。

 (1)腸の働きを助けて排便を促す。

 (2)水分を吸っておなかの中で膨れ、実際に食べた量よりも満腹感が得られる。

 (3)咀嚼(そしゃく)回数を多くして唾(だ)液を分泌させ、消化を助ける。しかも時間がかかることから大食いを抑制する。

 (4)食物繊維のセルロース、ペクチンが脂肪を吸収する。

 また、リンゴにはカリウムが比較的多く含まれています。カリウムはナトリウム(塩分)を体の外に出す働き、つまりむくみをとったり、血圧を下げる働きがあります。これらのことから、きちんと食べるとダイエットに効果のある食べ物だというのがわかります。

 そして、つい先日には、リンゴを食べるとさまざまな生活習慣病の予防につながるだけでなく、リンゴペクチンを摂取すると、アレルギー疾患を引き起こす原因となる血液中のヒスタミン濃度を下げる効果があることがわかりました。リンゴを食べると、アレルギー疾患の予防に効果があることが確認されたのです。また、コレステロールの減少にも効果があることも明らかになりました。

 しかし、こんなに体に良いことずくめのリンゴですが、実は病気や害虫にとても弱い作物なのです。生育を助けてあげなければたちまち枯れてしまいます。そのために私たちは必要最低限の農薬を使用しています。でも、その農薬が人間に害がある物であってはいけません。

 私たちは殺虫剤の使用回数を減らすための昆虫の性フェロモン剤の使用を始めており、将来的に、できれば一部だけでなく、村全体の使用を目指しています。また、リンゴの木全体の生命力を高めるためにも、化学肥料だけに頼らず、しっかりとした土づくりをしようと考え、その取り組みも始めています。有機肥料(たい肥等)の使用や、除草剤の使用回数を減らしたり、全く使用しない等の試みがそれにあたります。その姿勢として群馬県のエコファーマーの認定をうけるようにしています。

 こんなリンゴですが、味は品種や作っている家で、少しずつ違います。日があたって赤く輝いているリンゴを、旬のうちにとりたてで味わってみてはいかがですか。

(上毛新聞 2002年11月1日掲載)