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NPO法人渋川広域ものづくり協議会長 岸 邦夫(渋川市渋川)

【略歴】 渋川高卒。美容室ジョー社長。県理容美容協会長。渋川広域まちづくりネットワーク協議会長などを務め、地域の活性化やボランティア活動に取り組む。

地域の絆を強めよう

◎花と緑の交流

 花を観賞することの嫌いな人はいないだろう。人はみな美しい心の持ち主だから。

 私はぐんま花みどり交流ネットワーク渋川に所属しており、花と緑の交流を深めているので緑化フェアについて考えてみたい。

 来年三月二十九日から六月八日まで(会期七十二日間)、第二十五回全国都市緑化ぐんまフェアが「交流・環境・健康・文化」を基本方針として本県で開催される。一年前の先月二十九日よりカウントダウンが始まった。メーン会場となる前橋は前橋公園やばら園周辺で、高崎は高崎城址(じょうし)公園周辺と中心市街地であり、両会場とも駅前から飾り花やプランター飾りなどでフラワーロードが計画されているという。

 太田会場は環境をテーマに北部運動公園で、伊勢崎市の波志江沼環境ふれあい公園は健康がテーマだ。各県民局ごとに名乗りをあげた公共施設や公園と民間会場百五十五カ所余りがサテライト会場としてリストアップされている。

 昨年は、大阪で「全国都市緑化フェア」が「花・彩・祭」をテーマに開催され、ぐんま花の会(福田具可会長)の人たちと二泊三日のバス視察研修に参加した。

 大阪城址周辺と花博記念公園鶴見緑地・長居公園などのメーン会場は、二泊三日でないと楽しく見学しきれないほどの規模であった。今年は千葉県船橋アンデルセン公園内で開催される。そこでは、愛情あふれる百万本の花で飾る「おとぎの国の夢空間」を演出するというので、どんな企画で表現されるのか、今から心わくわく、訪れるのを楽しみにしている。

 本県では県下一円に、花と緑のサテライト会場が実現し、水仙やチューリップ、菜の花や桜、ツツジ、紫陽花(あじさい)などが長期にわたり開花するので、マップ片手に思い切り楽しめるだろう。

 大阪会場同様に、遠路から来県される観光客には、自然豊かな環境の中で天然温泉にゆっくりと宿泊していただき、郷土芸能や食文化を体感していただく絶好のチャンスでもある。来場者百万人を目指すフェアでは、上州の花と緑の祭典が本当に楽しかったと、心に残る好印象を土産にしていただきたい。

 そのためには、上州人の知恵を結集しての演出が大切であり、自然を愛する群馬県民は、あかぎ国体のときを思い出して県民総参加で、来県されるお客さまを迎える観光ガイドに変身したいものである。

 また、花と緑豊かな地域づくりを目指して、花の街道づくりや地域の公園・花壇などの環境美化を促進し、花づくりを通して地域の絆(きずな)を強めたり、観光に訪れる人々との出会いを楽しみにしたいものである。






(上毛新聞 2007年4月7日掲載)