視点 オピニオン21
 ■raijinトップ ■上毛新聞ニュース 
吉井町ゆっくら走友会会長 古井戸 寿郎(吉井町吉井川)

【略歴】 中央大法学部卒。吉井多胡小、入野中、西小の校長などを経て退職。日本陸連公認審判員、群馬陸協理事、多野陸上クラブ会長、県教育コーディネーターなどを務める。

国際化時代と理解

◎私流の外国語学習法

 世はまさに国際化時代。ビジネスで、旅行、留学などで海外へ行く人が年々増えている。国内でも、身近に外国の人と接する機会が多くなった。初めて会う外国の方から「コンニチハ」とあいさつされることほど親近感を覚えることはない。これぞ、国際交流の始まりだ。このような状況下、国際理解が不可欠となる。

 国際理解は、その国の文化を理解することであるとよくいわれる。私も同感だ。ただ、具体的に何を理解したらよいのだろうか? 私は、最も身近な文化はその国の言葉だと思っている。そして、その国の言葉を理解し尊重することが、国際理解の原点となり第一歩であると考え、その実行に努めている。

 私は、海外に出かける前や外国からの訪問者を迎えるときは、該当国の言葉の習得に時間を割き、基本的な日常会話の学習に励み、国際理解と国際交流が図れるようにしている。

 短時間の学習で完ぺきな外国語でなく、多少話せれば相手に通じ、コミュニケーションが図れる。会話が成立し、相互理解できれば楽しい。楽しさが増せば学習を長く続けたくなる。

 外国語を学ぶことが、定年退職後の私の大きな趣味の一つにもなっている。外国語を学び使用すること自体が、生活の一部、活動の大きな柱となっているのも事実。さらに自身の老化防止にも大いに役立てていきたいとも考えている。

 私の外国語学習法の一つは、基本を大事にするため、中学校の英語の教科書を全部読むことや○○語入門書的なテキストを読み、テープやCDを聴くことなどだ。

 次に、NHKラジオとテレビの語学講座の利用である。私は、全講座のテキストを求めて事前に読み、ラジオを聴きテレビを見るようにしている。再放送があり便利だが、時間の都合がつかない時は、録音や録画での利用となる。テレビの利用は、会話場面など親しみやすい利点があり、ラジオ(CDを含む)は、ほかの作業や散歩しながらでも聴け、時間の節約になる。

 学習の進め方が独学のため、また力不足のため、全部の外国語を十分に身に付けることは困難だ。この場合、教養と視野を広げるための利用と割り切って視聴している。

 外国語でコミュニケーションを図るとなると、どのように流暢(りゅうちょう)に話すかということと同時に、何を話すかが大きな課題となる。私は、その解決策の一助として、日本の紹介が日本語と外国語で書かれたバイリンガル的な本を読むようにしている。また、本その物を外国の方に紹介することもある。時には、外国の方を寿す司し店や居酒屋さんなどに案内し、飲みながらコミュニケーションを図ることもある。これを“飲のミニケーション”といって一挙両得の学習法の一つとなっている。学習は仕方によって、大変楽しいものともなる。

 国際化時代の外国語学習は国際理解の第一歩だ。自分に合った学習法で学習を深めたい。






(上毛新聞 2007年6月13日掲載)