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群馬ダイヤモンドペガサス副代表 堀口 芳明(高崎市飯玉町)


【略歴】中央大法学部卒。都内の広告代理店勤務を経て株式会社堀口社長、ラジオ高崎取締役、群馬スポーツマネジメント取締役。高崎女高PTA会長。



球団のあり方

◎地域とのかかわり模索



 先月二十九日付本紙で既報の通り、県はサッカーJリーグ2部の「ザスパ草津」と「群馬ダイヤモンドペガサス」に対する財政支援策を発表した。県営の競技場使用料の四分の三減免を中心とした異例の大幅減免措置である。

 減免対象の両チームの活躍による本県の知名度アップや、社会貢献活動を高く評価し、わがペガサスについては、プロ野球を目指す青少年の夢を実現する受け皿としての期待感も込められているとのことだ。

 支援策の実施時期においても、減免の金額においても、われわれの想定を超えた措置に、球団として心より感謝申し上げる。

 われわれが所属するBC(ベースボールチャレンジ)リーグは、その名の通り、近い将来NPB(日本プロ野球組織)で活躍できる選手の育成の場であると同時に、野球を通じての地域貢献、青少年の健全育成を目的としている。そして、それはそのまま群馬ダイヤモンドペガサスの「球団としてのあり方」でもある。

 例えば、野球場においては、「親子キャッチボール」や「スピードガンコンテスト」などを開催して、来場者に野球の楽しさを体感してもらっている。そして試合後には、「監督・選手のサイン会」などを実施して、わざわざ球場に足を運んでくださったファンの皆さんとのひとときの交流を図っている。

 また、前期日程では、県内の小中学生全員を無料招待させていただき、後期日程に入ってからは、県内の福祉施設にご招待を呼び掛け、野球観戦を楽しんでいただいている。

 ほかにも、交通安全運動期間中の街頭での呼び掛け、選手寮周辺の清掃活動への参加、花火大会翌朝のごみ拾いなど、試合日程での制限はあるものの、できるだけ地域の方々と一体になっての活動を心掛けている。

 また、以前本欄でもご紹介した球団バスの後部には、六月八日に好評のうちに幕を閉じた「第25回全国都市緑化ぐんまフェア」の告知案内を描かせていただき、遠征先でのPRのお手伝いをさせていただいたりもした。

 無論、肝心の試合も手を抜かない。

 リーグ新参者ながら、前期日程を上信越地区二位というまずまずの成績で終えたわれわれであるが、後期日程においては、十五試合終了時点で辛うじて地区首位の座を保っている。

 全日程をどのような成績で終えることができるかは、まさに神のみぞ知るところであろうが、成績の如い何かんにかかわらず、「群馬のペガサス」として愛される球団となるべく、これからもさまざまな地域とのかかり方を模索していくつもりである。




(上毛新聞 2008年8月24掲載)