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日本愛妻家協会事務局長 山名 清隆(神奈川県川崎市)




【略歴】静岡県出身。広報企画会社「スコップ」代表。褒める気持ちで首都高の事故を減らす計画や、嬬恋村でイベント“キャベチュー”を行う日本愛妻家協会などを企画。



キャベチューへの夢



◎愛妻の丘を未来遺産に




 嬬恋村の秋の風物詩「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ」(通称キャベチュー)の準備が始まっています。ことしは9月13日に行うことが決まりました。3月に本格的な叫び台ができて初めての開催に、関係者は何かと力が入っています。標高1200メートルのキャベツ畑の真ん中で、今年も切ない男たちが繰り広げるシナリオのないすてきなドラマが生まれるかもしれないと思うと、今からワクワクしてきます。

 そのキャベチューの前日に前夜祭プログラムを考えています。全国各地の○○チュー計画の人に集合していただく予定です。静岡からは「茶葉チュー」、長崎から「じゃがチュー」、東京の日比谷から「ヒビチュー」をやった方々が、元祖嬬恋村で交流するイメージです。キャベチューをきっかけに各地に広まっている「○○チュー」を実行する変わった人たちが連携し始めたらとても楽しいことが起こる予感がするのです。

 名前は「全チュー連」です。僕は叫びの技術指導員として、各地で開かれるたびに招かれます。どこで行われても、男たちが心の底から妻への思いを叫ぶと、そこにすがすがしい空気が漂うのは不思議です。嬬恋村のキャベチューは老舗ということで、ずいぶん尊重していただきます。ありがたいことです。この先もそばチューとか田チューとか企画されているらしいので出かけていくのが楽しみです。

 そうした愛妻家協会の活動をユネスコの「未来遺産運動」に登録しようと思い、動きだしました。世界遺産は有名ですが、未来遺産はあまり知られていません。ユネスコが今年から始めた日本国内の地域文化支援活動だそうです。応募用パンフレットには「未来に伝えたい地域の文化・自然遺産を守る市民活動を応援する仕組み」とあります。みんなで作った「愛妻の丘」がユネスコの未来遺産に登録されたら、それは夢のような出来事になります。

 先日、19歳の女子学生さんから愛妻家協会に入りたいと申し出をいただきました。活動がおもしろいので、ボランティアで手伝いたいというのです。ありがたいことです。このところ自分の手で世の中をより良く変えることに挑戦してみたいという若い人と出会います。愛妻家協会が、誰にとっても創造性を発揮し元気になれる場になったら、それはそれで未来遺産かなと思い始めています。

 最近、家庭用コンパクト叫び台の試作機を自分で作ってみました。中学2年の夏休みに水上歩行器を作って以来の興奮を味わいました。その試作機は今、嬬恋村の人々の手で新たな名産品になる準備が進められています。





(上毛新聞 2009年7月31日掲載)