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東洋大国際地域学部准教授 子島 進(東京都板橋区)




【略歴】鹿児島県生まれ。総合研究大学院大修了。博士(文学)。2004年から東洋大国際地域学部教員。同学部の学生たちとフェアトレードの研究と実践に従事している。



FT商品の販売



◎国際協力の可能性探る




 早いもので8月となり、恒例の館林でのフェアトレード(FT)商品の販売が近づいてきました(今月19―23日、館林つつじの里ショッピングセンター)。これまでの3年間は子島ゼミを主体に販売をしてきましたが、多くの方々からのご支援を受けて、今年3月に東洋大学の社会貢献者賞を受賞するまでになりました。そして、活動を担ってきた学生たちが中心となって、国際協力サークル「ハートバザール」が誕生しました。

 ゼミからサークルへの変化を受け、今年の販売には多くの新機軸を取り入れています。

 (1)シャプラニール、第3世界ショップ、ネパリ・バザーロに加えて、シャンティ国際ボランティア会(SVA)と日本ファイバーリサイクルからも商品委託を受けます。

 (2)ハートバザールのオリジナル商品として、フィリピンのネックレスを販売します。これは、昨年8月に、セブ市のスラムを訪れた際に、母親たちのグループを訪問し、買い付けてきたものです。

 (3)大学サークル間の連携として、神戸大「ぺぱっぷ」のドライマンゴーと、北星学園大「北星フェアトレード」のノクシカタ(バングラデシュの刺しゅう)を販売します。特に、神戸からは3人の学生がわざわざ販売に駆けつけてくれることになっており、交流を楽しみにしています。

 (4)地元コミュニティーとの連携として、館林市の中学生にも参加をお願いしています。昨年10月の「国際交流まつり」では、東洋大生と中学生が一緒に販売しましたが、その関係を深めていければと思います。

 (5)昨年に引き続き、上毛新聞・シャトル紙上で「私のおすすめ商品」を紹介します。さらに今年は、館林ケーブルテレビにコマーシャルを撮影してもらいました(このCMにも、3人の中学生が参加しています)。

 (6)売り上げ利益で、「もっと国際協力」。SVAが展開する「絵本を届ける運動」に参加します。SVAは、カンボジア、ラオス、アフガニスタンといった国々の厳しい環境で生活している子供たちのために図書館を作り、10万冊以上の絵本を送った実績をもっています。日本語の文章の上に、その国の言葉に翻訳したシールを張っていく作業は、誰にでも楽しくできるもので、国際協力入門に最適です。

 館林という地域でのネットワークの広がりに加えて、サークル同士のつながりによる学生間交流、さらにはフェアトレード以外の国際協力への取り組みと、活動が広がってきました。これからもフェアトレードの可能性を探っていきたいと思います。






(上毛新聞 2009年8月8日掲載)