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ザスパ草津広報担当  金子 真美(前橋市朝倉町)



【略歴】イベント企画・運営会社に勤務時、草津温泉フットボールクラブ(ザスパ草津)へ出向。主に試合運営に注力。2006年、同クラブに入社し広報を担当する。



サッカー界の専門用語



◎公式の媒体で統一使用




 先日のこと。Jリーグの広報の方と話をしていたときの何げない会話。「夕方6時キックオフのナイターの試合で…」と話すと「ナイターは和製英語。ナイトゲームが正しい表記(言い方)ですよ。ターミノロジー一覧を見てください!」との返答。

 ターミノロジーとは、いわば特定分野の専門用語。サッカーの競技の専門用語とは別に「JFA・Jリーグ ターミノロジー」があります。この用語は主に公式の媒体で使用するものであり、サッカー界すべてが共有して、統一を図るものとなっています。

 なじみのある例は、みなさんがよく耳にする「サポーター」。熱狂的なサッカーファン、特定のクラブ・チームを支持する支援者のことです。

 そのほか「Jクラブ」と「チーム」の使い方。Jクラブとは、Jリーグにおけるサッカーを専門とする運営会社のことで、株式会社草津温泉フットボールクラブを指し、一方、チームとはザスパ草津のこと。すなわち、ザスパ草津という名前のプロサッカーチームを株式会社草津温泉フットボールクラブが運営しています。まれにクラブを意味する言葉で「球団」と表記がありますが、この表記は使いません。ちなみに「J」の文字は必ず全角表記です。

 また、各Jクラブ所属選手の中には南米・アジア・ヨーロッパなどの出身選手がいます。もちろん一番多いのは日本国籍の選手ですが、日本以外の国籍を有する選手は外国籍選手と表記します。「外人選手」などと使ってしまいがちですが、これは間違いです。

 記憶に新しい2011FIFA女子ワールドカップで優勝、国民栄誉賞を受賞した女子の日本代表チームは「なでしこジャパン」で統一。男子は「SAMURAI BLUE(日本代表)」で、「全日本」「A代表」は使いません。

 まだまだたくさんあるのですが、ザスパ草津も経験した「アマチュアの最高峰JFL(日本フットボールリーグ)から悲願のJ2へ昇格!」は、正確には「悲願のJリーグへ加入(加盟)」。「昇格」はあくまで「J2からJ1」の時に使える表記なのです。

 J2リーグ戦もいよいよ後半に突入しました。今季のJ2は一つの勝敗で大きく順位が変わる大混戦です。「自分たちのスタイル」で、常に上を目指し、一戦一戦必死で戦う。その結果「昇格」の文字が各媒体に“跳舞(とぶ)”ことができたらいいですね。ザスパ草津は、これからもみなさんが幸せになれる、かけがえのないドラマを作り続けていきます。






(上毛新聞 2011年8月22日掲載)