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視点 オピニオン21
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見城農園  見城 玲子(渋川市渋川)



【略歴】伊勢崎女子高、文化服装学院卒。1976年に結婚後、渋川市へ。主婦の傍ら25年ほど前から夫の彰さんと趣味で果樹栽培を始め、規模を拡大してきた。


食で知名度アップ



◎A級グルメ発信しよう



 今年1月29日、大阪国際会議場で、大阪北新地のレストラン「カハラ」の森義文氏の「平成23年厚生労働省卓越した技能者表彰、通称・現代の名工」受賞のお祝いの会が催され、主人も森氏からお招きを受けました。森氏は一昨年、「農林水産省・初代料理マスターズ」を受賞された方で、食の本場関西でも一目置かれる、日本を代表する料理人です。

 森氏のお祝いの会は、関西の三つ星3店、二つ星1店、一つ星4店の屋台が出店、東京からも三つ星や一つ星の名店が3軒も屋台を出店するという豪華なものでした。

 主人もいろいろな店を回ってみたようです。そして「群馬県で食べられないと思ったのは、鮨処多田さん(紹介がないと入れない北新地のすし店)のマグロと柏屋さん(吹田市の日本料理店で三つ星)の煮アワビくらいかな。群馬県産の野菜や肉は三つ星、二つ星が使っている食材に負けていない」との感想を持ったそうです。

 昨年、大阪北新地の「焼き鳥やまと」さんから鳥取県倉吉市の懐石料理「鈴乃希」さんを紹介されました。なんと、「鈴乃希」さんが群馬県産の豚肉を使用していると知って、群馬県産の農産物の底力はすごいと実感しました。

 民間の調査によりますと、群馬県の知名度は47都道府県中最下位だそうです。草津温泉・伊香保温泉・水上温泉の名前は知っていても、群馬県にあるのは知らない、というのが現状のようです。

 昨今、盛んにB級グルメがマスコミ・メディアに取り上げられていますが、いつまでB級グルメブームが続くのか、と思います。過去のナタデココやパンナコッタブームのように、数年で終息したブームは数多くあります。食の王道はやはり「A級グルメ」であり、A級グルメは永遠だと思います。

 そこで、提言なのですが、群馬県の知名度を上げるために、全国的なB級グルメブームの中、あえてB級グルメの上をいく「群馬県のA級グルメ」を発掘して、全国に発信していってはどうでしょうか。

 もちろん、爆発的なブームになることはなかなか難しいと思います。しかし、全国に地道に群馬県のA級グルメを発信し続ければ、群馬県の知名度は必ず上がるはずです。

 渋川市には、鳥山畜産の赤城牛、和豚・もち豚等全国に誇れるA級グルメがあります。私の生まれ育った伊勢崎市には、富士ハムがあります。その他にも群馬県内には、全国に通用する多数のA級グルメがあるはずです。






(上毛新聞 2012年3月17日掲載)